東邦が30年ぶり決勝進出 “平成最初”の優勝校が“平成最後”のVへあと1つ

息詰まる投手戦の末に接戦をものにした東邦が決勝進出
息詰まる投手戦の末に接戦をものにした東邦が決勝進出

東邦の石川、明石商の中森の両エースが息詰まる投手戦を展開

 第91回選抜高校野球は2日、兵庫・西宮市の阪神甲子園球場で大会10日目、準決勝2試合が行われた。第2試合では息詰まる投手戦の末に、東邦(愛知)が明石商(兵庫)を4-2で下して、1989年以来、30年ぶりの決勝進出を決めた。“平成最初”の優勝校だった東邦は、“平成最後”の優勝をかけて習志野と決勝を戦うことになった。

 明石商の中森、東邦の石川の両エースが序盤から好投し、投手戦が展開された第2試合。中森が6回2死二、三塁のピンチを切り抜ければ、石川も7回1死二塁と得点圏に走者を背負いながら、後続を断ち、ゼロを並べ続けた。

 均衡が破れたのは7回だった。1死から熊田が四球で出塁すると、2死一塁で河合が死球を受けて2死一、二塁にチャンスを拡大。ここで打席に立った7番の吉納が、2ボールからの3球目、中森の投じた外角の真っ直ぐを強振。快音を残した打球はグングンと飛距離を伸ばし、左中間スタンドへ。先制の3ランを放った。

 明石商も直後の8回に反撃。2死から重宮が右中間を破る二塁打で出塁すると、4番の安藤がここまで好投していた石川の初球、内角の真っ直ぐをジャストミート。打球は右翼スタンドへと飛び込む2ランとなり、1点差に詰め寄った。

 だが、その裏、東邦は追加点を奪ってリードを広げた。1死から松井が四球で出塁。続く杉浦のバントは小飛球となった。明石商の捕手・水上は併殺を狙ってあえてバウンドさせ、一塁へと送球。だが、これを一塁手が弾き、さらには二塁への送球が打者走者に当たる悪送球になり、ボールが転々とする間に一塁走者が生還。リードを2点に広げると、エース石川が9回を無失点に切り抜けて勝利を掴んだ。

 石川は143球を投げて、9回5安打2失点の完投勝利。一方の明石商の中森は123球を投げて8回4安打4失点、9個の三振を奪う力投だった。

(Full-Count編集部)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY