イチロー引退、敵軍選手たちの心にも“穴” 「彼無しのリーグは違ったものに」

「現実離れした反射神経は傑出」「僕は彼を見て育った」

 メジャー屈指の救援左腕と言われるミラーもイチローに脱帽している。左打者にとっては攻略が極めて困難な変則の剛球左腕だが、背番号51との対戦は通算打率.273。そのスタイルには一目を置いていたようだ。

 ミラーは同紙の取材に「彼の独特なバッティングの構えはとても目を引くものだったね。おそらく自分が彼と初めて対戦したのは彼の全盛期の2007年だったかな。彼のバットコントロールときたら、アウトコースの球でも食らいついてくるんだから、アウトを奪うのは信じられない程難しかったよ」と回顧。そして、「彼と対戦するときはいつもワクワクしたものだった。彼の現実離れした反射神経は傑出していたよ」と脱帽している。

 一方で、2013年にメジャーデビューしたワカは、イチローを見て育ってきた世代。ただ、メジャーでの対戦経験もあり、通算6打数2安打3四球の打率.333、出塁率.556という数字が残っている。27歳の右腕は、イチローがフィールドからいなくなる寂しさを記事の中で明かしていている。

「彼は僕から.333も打ってるの? じゃあ彼が殿堂入りすることになるのは、僕のお陰だね! 僕は彼を見て育った。彼と対戦することはとてつもなく感動的な出来事だったよ。彼のキャリアは素晴らしいものだ。彼がグラウンドから去る姿、そして拍手喝さいを受ける姿。日本での引退が実現できたことは、彼にとっても彼のファンたちにとってもとても特別なことだったと思うよ。僕は彼に対して、尊敬しかないよ。彼無しのリーグは、少し違ったものになっていくだろうね」

 2001年に海を渡り、パワー全盛のメジャーに新たな風を吹かせたイチロー。そして、19シーズン目にユニホームを脱ぐことになり、またメジャーは変わっていくとワカは感じているという。それだけ、背番号51の存在感は大きかった。イチローがいなくなることで、心にぽっかりと穴が空くような思いをしているのは、ファンだけではない。

(Full-Count編集部)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY