首位打者獲得には“スタートダッシュ”が重要? パ過去10年の傾向は…

ソフトバンク・柳田悠岐【画像:(C)PLM】
ソフトバンク・柳田悠岐【画像:(C)PLM】

3、4月の成績で打率.310を超えていなかったのは2013年の長谷川勇のみ

 打撃タイトルの中でも、最も注目度の高い部門のひとつである首位打者。打者にとっても非常に大きな名誉となるタイトルだが、その栄冠に輝いた選手たちはシーズンが深まるにつれて徐々に調子を上げていったのか、それとも、開幕直後から既に好調を維持していたのか。今後の展望を占う上でも、こういった傾向を読み解くことに意味はあるはずだ。

 そこで、今回は直近10年の首位打者たちが、シーズン開幕直後にどのような成績を残しているのかを見ていきたい。「3・4月」は月間MVP表彰においてもひとくくりで扱われており、この期間はシーズン最初の1カ月としてまとめられることが多い。そのため、今回は3月と4月の成績、ならびにこの2カ月間の成績を合算した数値を紹介していきたい。

 直近10年のパ・リーグ首位打者と、その3・4月の成績は以下の通り。(所属は当時)

2009年 鉄平(楽天)
3月:試合開催なし
4月:22試合 84打数29安打 打率.345 0本塁打 6打点
合計:22試合 84打数29安打 打率.345 0本塁打 6打点
シーズン通算:132試合 496打数162安打 打率.327 12本塁打 76打点

2010年 西岡剛(ロッテ)
3月:8試合 34打数18安打 打率.529 3本塁打 9打点
4月:24試合 102打数25安打 打率.245 0本塁打 1打点
合計:32試合 136打数43安打 打率.316 3本塁打 10打点
シーズン通算:144試合 596打数206安打 打率.346 11本塁打 59打点

2011年 内川聖一(ソフトバンク)
3月:試合開催なし
4月:15試合 63打数25安打 打率.397 2本塁打 14打点
合計:15試合 63打数25安打 打率.397 2本塁打 14打点
シーズン通算:114試合 429打数145安打 打率.338 12本塁打 74打点

2012年 角中勝也(ロッテ)
3月:一軍戦出場なし
4月:10試合 34打数11安打 打率.324 1本塁打 4打点
合計:10試合 34打数11安打 打率.324 1本塁打 4打点
シーズン通算:128試合 477打数149安打 打率.312 3本塁打 61打点

2013年 長谷川勇也(ソフトバンク)
3月:3試合 9打数5安打 打率.556 0本塁打 0打点
4月:24試合 102打数27安打 打率.265 2本塁打 6打点
合計:27試合 111打数32安打 打率.288 2本塁打 6打点
シーズン通算:144試合 580打数198安打 打率.341 19本塁打 83打点

2014年 糸井嘉男(オリックス)
3月:3試合 14打数6安打 打率.429 1本塁打 3打点
4月:24試合 88打数31安打 打率.352 3本塁打 11打点
合計:27試合 102打数37安打 打率.363 4本塁打 14打点
シーズン通算:140試合 502打数166安打 打率.331 19本塁打 81打点

2015年 柳田悠岐(ソフトバンク)
3月:4試合 14打数6安打 打率.429 1本塁打 2打点
4月:22試合 86打数29安打 打率.337 3本塁打 11打点
合計:26試合 100打数35安打 打率.350 4本塁打 13打点
シーズン通算:138試合 502打数182安打 打率.363 34本塁打 99打点

過去10年間で10選手中9選手がシーズン序盤から高打率をマーク

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