東北福祉大野球場が人工芝に “大魔神”佐々木氏、阪神矢野監督ら育った虎の穴

「イレギュラーもしなく、砂ぼこりもない。めちゃくちゃ使いやすい」

 今春のオープン戦で153キロをマークした稲毛田は「神宮もこんな感じ。ガラッと雰囲気が変わったなと感じたが、マウンドに使いづらい感じはなく、フィットした」と安心した様子。小林は「投げづらさはなかった」としながらも「打球は死ぬなと感じた。バント処理などは打球が転がってくるのを待つのではなく、捕りに行かないといけないと思う」と警戒した。

 昨秋3位からの巻き返しをはかる今季。内野手の吉澤優真副主将は「イレギュラーを気にせずにプレーができる。オープン戦の内容は悪くないので、リーグ戦も気を引き締めてやっていきたい」と意気込みを語った。

 ここが本拠地となる東北福祉大は1日に神事が執り行われて以降、紅白戦やオープン戦で使ってきた。「最高ですよ。選手のプレーしている表情がすごくいいので、大学には感謝している」と元西武の大塚光二監督は語る。石巻専修大とのオープン戦が行われた6日は宮城県東部に暴風警報が発令され、JRが運転を見合わせるほどの強風だったが、砂ぼこりを気にせずに試合ができた。「これまではこんなに強い風が吹いたら、タイムが何回もかかっていたが、1回もタイムがかからずに済んだ」と大塚監督。試合の進行もスムーズになりそうだ。

 東北福祉大・岩崎魁人主将も「イレギュラーもしなく、砂ぼこりもない。めちゃくちゃ使いやすい」と感謝。改修工事はグラウンドが人工芝になっただけではない。これまでのベンチをロッカールームに改装し、その前にベンチを新設。一塁側、三塁側のベンチそれぞれにトイレも設置された。

 岩崎主将は「前はベンチが狭く、ベンチ内の移動がきつかったが、広くなり、ゆとりがある」と話す。昨年は14年ぶりに大学選手権を制覇。今年は連覇がかかるが、「リーグ戦を勝たないと連覇はない。先の目標は大事だが、目の前の試合を積み重ねていきたい」と一戦必勝を誓う。装いを新たにした東北福祉大学野球場。仙台六大学のリーグ戦は13日に東北福祉大対宮城教育大で開幕し、来月26日まで7週に渡って熱戦が繰り広げられる。

(高橋昌江 / Masae Takahashi)

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