イチローに「『Thank You』と伝えたい」―“3000本Tシャツ”作製のファンが語る
「マイアミともう一度契約してくれることを願っていた」
――イチローが3月21日に引退を表明しました。引退を知ったのはいつ、どこででしたか?
「僕はイチローがシーズンの開幕を日本で迎えた後、おそらくチームから解雇されるだろうという噂を冬の間中聞いていた。だからマイアミともう一度契約してくれることを願っていたんだ。でも、それは起こらなかったけれどね」
――最後の試合を見ることはできましたか? どこで見ましたか?
「開幕戦2戦とも朝5時半から家で見たよ。最後にあともう1本ヒットが欲しかったね!」
――イチローの引退について、率直なお気持ちをお聞かせください。
「もう彼がMLBの選手じゃないなんて、悲しいよ。でも、僕は同時に気づいたことがある。永遠に続くものなどないし、最終的には、その時は誰にでも来るものなんだ」
――イチローへメッセージがありましたら、ぜひお聞かせください。
「イチローに『Thank You』と伝えたいね」
ジェイさんは2016年9月28日にイチローに自作のTシャツを手渡すことに成功している。マーリンズは毎年、本拠地でのシーズン最終戦試合終了後、30人ほどのファンに選手やコーチのサイン入りユニホームを渡すイベントを開催しているが、2016年にジェイさんはその1人に選ばれ、イチローからユニフォームを貰う機会を得た。ジェイさんはこの機を逃さず、イチローに自作のTシャツを渡すことを決め、持って行ったという。イチローに受け取ってもらった時のことを「イチローも自分と同じくらい喜んでくれたよ!」と振り返っている。
マーリンズ戦の中継に度々登場し、日本で放送された中継や、日本のニュース番組に映った動画を今でも大切に保存しているジェイさん。イチローが3000本安打を達成するまでを残り「65」からカウントダウンしたTシャツも大切に保管しており、それらの日々は「人生で最高の時間」だったと語っている。
マリナーズ、ヤンキース、マーリンズとメジャー19年間、3チームでプレーしたイチロー。多くのアメリカのファンを魅了し、今でも日米の懸け橋となっている。
(小原由未恵 / Yumie Kohara)