「純粋のセットアッパー」 日本ハム宮西が築いた300ホールドの金字塔
前人未到の300ホールドを記録した日本ハム宮西
時間の問題となっていたとはいえ、日本ハム、宮西尚生の300ホールドはやはり偉大な記録だといえよう。ホールドは1986年にアメリカで考案され、NPBでは2005年から正式に記録として採用された「平成に生まれた指標」だ。300ホールドの大記録が、平成最後の月に達成されたことも意義深い。
ホールドは中継ぎ投手の中で、リードした状況で登板するセットアッパーにつく数字だ。
○NPBホールド数歴代10傑 ()は実働。※現役投手は4月13日試合終了時。ホールド数は2005年以降。
1 宮西尚生 300ホールド/636登板(2008-2019)※
2 山口鉄也 273ホールド/642登板(2006-2017)
3 浅尾拓也 200ホールド/416登板(2007-2018)
4 マシソン 166ホールド/393登板(2012-2018)※
5 五十嵐亮太 159ホールド/782登板(1998-2019)※
6 青山浩二 144ホールド/559登板(2006-2019)※
7 ウィリアムス 141ホールド/371登板(2003-2009)
7 高橋聡文 141ホールド/531登板(2002-2018)※
9 藤川球児 139ホールド/713登板(1999-2019)※
9 平野佳寿 139ホールド/549登板(2006-2018)
9 増井浩俊 139ホールド/471登板(2010-2019)※
宮西は実働12年目で300ホールド。デビュー年から11年連続で50試合登板。山口鉄也も実働12年で2年目から9年連続で60試合以上登板したが、10年目に途切れると成績が急降下して引退した。浅尾は70試合以上登板した年が2年あったが、登板数は上下した。
過酷な救援投手という持ち場で、10年以上も安定した成績を残すこと自体が驚異的だ。宮西を上回るのは、デビューから15年連続で50試合以上登板した岩瀬仁紀だけだ。