「非凡」も「甘くない」―山崎武司氏が語る高卒ドラ1根尾、小園、藤原の現状

左から中日・根尾昂、ロッテ・藤原恭大、広島・小園海斗【写真:福谷佑介、荒川祐史】
左から中日・根尾昂、ロッテ・藤原恭大、広島・小園海斗【写真:福谷佑介、荒川祐史】

大きな期待を集めた3人だが、いずれもファームで苦戦が続いている

 2019年のプロ野球も約1か月が経過した。セ・リーグは巨人とヤクルト、そして下馬評の低かった中日が首位を争い、3連覇中の広島も上昇気流。一方のパ・リーグは楽天とソフトバンクが首位を伺い、ロッテが単独最下位となっている。

 この2019年シーズン。オフからキャンプ、オープン戦と大きな注目を集めてきたのが、中日の根尾昂内野手、ロッテの藤原恭大外野手、広島の小園海斗内野手、そして日本ハムの吉田輝星投手の高卒ドラ1たち。特に野手の3人はルーキーイヤーの期待も高く、根尾は怪我で出遅れたものの、藤原、小園の2人は開幕1軍切符も掴んだ。

 とはいえ、高卒ルーキーが易々と活躍できるほど、甘くないのがプロ野球の世界。小園は1軍での出場機会がないまま降格となり、開幕スタメンとなった藤原も6試合で打率.105と苦戦して2軍降格となった。そして、3選手ともに2軍でも苦戦している。

 24日時点で、根尾が22試合で84打数12安打1本塁打で打率.143、藤原が8試合で31打数6安打0本塁打で打率.194、小園が15試合で63打数9安打2本塁打の打率.143。3人ともに目立った結果は出せていない。この現状に、自身も高卒でプロ入りし、セ・パ両リーグで本塁打王を獲得した野球解説者の山崎武司氏は「プロはそんなに甘くない。特に打者は、ね。これが普通だよ。順調に段階を踏んでいる」と、苦労は“当然”だと語る。

 3人の中では、小園が最も1軍のレベルに近かったと山崎氏は言う。「小園はよくやっていたと思うよ。3人のうちで1軍のレベルに近かったのは小園だと思う」。とはいえ、「ただ、根尾にしろ、藤原にしろ、甲子園で活躍した時は大きく見えたけど、プロの中に入ったら小さいな」と、プロの選手たちに比べると、やはり身体の細さ、小ささは感じると言う。

愛工大名電高から中日入りした山崎氏も1年目は「これは無理だな、と」

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