イチロー氏の3000安打達成の知られざる秘話「お気に入りのワインを…」

マーリンズ在籍時の2016年8月7日に3000本安打を達成したイチロー氏【写真:Getty Images】
マーリンズ在籍時の2016年8月7日に3000本安打を達成したイチロー氏【写真:Getty Images】

ロッキーズのクラブハウスマネージャーが当時の秘話を語る

 3月21日に東京ドームで行われたアスレチックス戦後に現役引退を表明した元マリナーズのイチロー氏。2016年8月7日にMLB史上30人目の3000本安打の偉業を達成したが、対戦相手のロッキーズ職員が歴史的瞬間の秘話を明らかにしている。コロラド州メディア「BSNデンバー」が報じている。

 ロッキーズのノーラン・アレナド内野手が22日(日本時間23日)の本拠地ナショナルズ戦7回に4号ソロ弾を放ち、メジャー通算1000安打を達成した。マイルストーンの証人となった記念球の確保はロッキーズのクラブハウスマネージャー、マイク・ポンタレッリ氏の仕事だ。

「うちのPRチームは誰が何を達成するのか、事前に情報をしっかりと把握できている。例えば、ノーランが今回のホーム連戦で1000本安打を達成することを予想していました。数週間前から私たちは気にかけていたので、少しずつ展開を追っていたのです」

 ポンタレッリ氏はこう語ったという。ロッキーズにおける郵便物の仕分けからユニフォームなどのクリーニング、そして、プレーオフなどでのシャンパンファイト用の準備も全て、ポンタレッリ氏の責任で行われる。

 997安打の状態で試合に臨んだアレナド。第4打席に猛打賞となる本塁打で華麗に節目を飾った。「間違いなく、ノーランの1000安打目はすごく大事なこと。電光掲示板でも派手に紹介すると思ったから」とポンタレッリ氏は語った。

 数々の記念球を回収してきたクラブハウスマネージャーだが、かつてビジターチームのクラブハウス担当だった。「ナ・リーグとア・リーグで数多くの大きな金字塔を見守ってきたが、絶対に忘れられないものは2016年8月7日のイチロー・スズキの3000本安打だ」と記事では報じている。

 クアーズフィールドの生き証人にとって、背番号「51」の記念碑は格別だったというのだ。

「我々も準備していました。おそらく何らかのセレブレーションが起こることもわかっていました。ですから、イチローのお気に入りのワインを準備していたんです。彼は実際に最高にクールでした」

 13年間クラブハウス勤務のベテラン職員は笑顔で語ったという。ライトフェンス直撃の三塁打のボールをポンタレッリ氏は無事回収。ボトルワインとともにプレゼントした。

「彼は試合後にはサインボールをくれました。ボールを回収するために尽力したことへの感謝の気持ちを示してくれましたね」

 ライバルチームのスタッフが見せた粋な計らいに、イチロー氏も最大限の感謝を示したという。レジェンドと呼ばれるイチロー氏の優しい対応はいまだにロッキーズのスタッフにとっても忘れられない記憶として留めている。

(Full-Count編集部)

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