無敗のまま引退した選手は? 巨人高木は無傷の7連勝、鷹バンデンは14連勝も…

レオ・カイリーは休日だけ登板する“アルバイト選手”として活躍

 6勝無敗のレオ・カイリーはボストン・レッドソックスの現役投手だったが、1952年に米海軍に応召、横須賀基地に所属した。1953年カイリーの噂を聞き付けた毎日オリオンズの現役投手だった日系二世の若林忠志が仲介して、休日だけ登板する“アルバイト選手”としてマウンドに上がり、無傷の6連勝を記録。

 打者としても19打数10安打、打率.526。現役のメジャー・リーガーがNPBで投げたのはカイリーが初めて。その実力は断トツだった。しかしこの年9月に除隊命令を受けて帰国した。NPBは、以後“アルバイト外国人選手”を禁止したために、こういう例はカイリーが最後となった。

 山中雅博以下の3投手は、デビューから無傷の5連勝をしたものの、故障などで早々に引退している。

 高木京介は2015年に発覚した「野球賭博事件」に関与していたことが2016年になって明らかになり、1年間の失格処分となった。関与していた他の3投手が無期失格処分となる中で、高木だけが2017年に復帰。2018年には1軍登板を果たし、今季、4シーズンぶりに7個目の勝利を記録した。高木にとって、7勝0敗は誇らしい記録ではないだろう。失った信頼を取り戻すためにも、さらなる活躍が期待される。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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