常識に囚われない“栗山流” 日ハム杉浦、ぶっつけ先発の裏にある考え、前例に大谷翔平

日本ハム・杉浦稔大【写真:石川加奈子】
日本ハム・杉浦稔大【写真:石川加奈子】

4月23日の楽天戦から中17日、2軍戦登板なしにぶっつけ先発で5回無失点

■日本ハム 8-0 西武(11日・札幌ドーム)

 日本ハムの杉浦稔大投手が11日、本拠地西武戦に先発。5回1安打無失点と好投し、今季初勝利を挙げた。5回を打者15人で完全に抑えた4月23日の楽天戦(札幌ドーム)から18日。またも杉浦がレベルの高さを見せつけた。

 初回は伸びのある140キロ後半の直球で秋山、源田、森を外野フライに打ち取る。2回は変化球で山川、栗山を連続三振。3回に木村に右前打を許し、4回には先頭の秋山に四球を与えたものの、いずれも後続を断った。球速が少し落ちた4回以降はゆるいカーブも有効に使って的を絞らせず、5回1安打無失点72球でマウンドを降りた。

 これで札幌ドームでは昨季から4試合20イニングを投げて4安打無失点。お立ち台では「野手の方がこれだけ援護点をくれたので、自分のピッチングに集中するだけでした。この前(先月23日楽天戦)みたいに真っすぐが走っているわけじゃなかったですが、うまくリードしてもらいました」と真っ先に打線と鶴岡慎也バッテリーコーチ兼捕手に感謝した。

 その鶴岡は「展開的にも変化球を使いやすかった。あいつは変化球が苦手じゃないしね。本当にすごくいいピッチャー。コンディションを整えれば、大きな戦力」とうなずいた。

 右肩と右肘に故障歴を持つ右腕は、異例の調整法でこの日の登板に臨んでいた。通常、登板間隔が空いた場合は2軍戦で調整登板して打者との感覚や試合勘を取り戻す。今回、杉浦は実戦登板というステップを踏まず、中17日でぶっつけ登板したのだ。

「実戦感覚を不安視されると思いますが、僕の中ではそんなに不安はなかったですね」

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