大谷翔平、特大の復活弾に元MVP野手も唖然「あそこまで飛ばせる左打者はいない」
解説を務めたジャスティン・モーノー氏は「ワオ」と驚愕
■エンゼルス 5-4 ツインズ(日本時間14日・ミネソタ)
エンゼルスの大谷翔平投手が13日(日本時間14日)、敵地ツインズ戦でメジャー復帰後初の本塁打を放った。右肘靭帯再建手術から復帰7試合目で放った待望の一撃は逆方向の左中間に突き刺さる特大弾に。敵地解説を務めた2006年ア・リーグMVPのジャスティン・モーノー元内野手は「ワオ」と絶句。「あそこに飛ばせる左打者はほとんどいない」と規格外のパワーに脱帽している。
メジャーを代表する名打者も二刀流のスーパースターの実力を高く評価した。1-2でツインズリードの3回無死三塁のチャンスで第2打席を迎えた大谷。まず、敵地ミネアポリスでこの一戦を中継していた「FOXスポーツ・ノース」の実況は、エンゼルス打線に及ぼす大谷の影響力の大きさについて語り始めた。
「オオタニがラインナップに戻ってきてからというもの、エンゼルスの得点が増えたことは偶然ではありません。打率は2割以下だったとしても、です」
大谷が故障離脱中、貧打に喘いでいたエンゼルスだが、復帰後に打線が復調。すると、解説を務めたモーノー氏は2013年に本塁打王と打点王の2冠に輝いたこともあるオリオールズのクリス・デービス内野手を引き合いに出して、大谷の存在感について語り始めた。
「それが強打者が与える影響というものです。どんな数字であろうと関係ありません。(オリオールズの)クリス・デービスがここでプレーした際に、我々は確認済みです。彼は歴史的なスランプを味わっていましたが、ここに遠征でやってきてさく越えしていました。パワーのある打者が打席に立つと、それだけで脅威なのです。なぜなら、彼らは長打を打つことができるからです」
62打席連続無安打というスランプを味わったデービスだが、2013年、2015年と2度の本塁打王に輝くなど、メジャー屈指のパワーヒッターとして知られている。昨季22本塁打を放ったスラッガー大谷は、かつての名手からデービスと同じレベルで評価されていた。
そして、モーノー氏の予言通りに、大谷のバットが炸裂する。5球目の甘く入ったファストボールを完璧に捉えた。
実況は「左中間深くに飛びます! バクストンが下がります。捕球するのは不可能ですね。 2階席です。エンゼルスは3回に3得点で3-2とリードです。信じられないパワーだ…」と唖然とした様子で言葉を紡いだ。モーノー氏も「ワオ」と絶句。「この球場のあの部分まで飛ばせる左打者はほとんどいませんよ。アダム・ダンが数年前に放ったのを見ましたが」と証言した。
レッズなどで活躍し、史上50人目の400本塁打を達成した往年の左のパワーヒッター、ダン元外野手以来という反対方向への大飛球と振り返るほどだった。敵地ターゲット・フィールドの記憶に刻まれるモンスターショットは大谷伝説の新たな1ページとなった。
(Full-Count編集部)