大谷翔平、復帰初猛打賞も持ち味の積極走塁が裏目「何とかつなげたかった」
右肘固定具への違和感も拭えず「無いに越したことはないが、『付けろ』と言われている」
■ツインズ 4-3 エンゼルス(日本時間15日・ミネソタ)
エンゼルスの大谷翔平投手が14日(日本時間15日)、敵地・ツインズ戦で「3番・指名打者」で2試合連続フル出場。6回1死二塁の第3打席で中前適時打を放つなど4打数3安打1打点と今季初の猛打賞をマークした。打率.321まで上昇したが、6回1死一塁では積極的な走塁が裏目に出て三塁タッチアウト。マイナーでの実戦を行わなかった“ぶっつけメジャー”の課題を露呈してしまった。チームは惜敗。大谷が打点を挙げれば4連勝中だったものの、その神話も崩れた。
好走塁と暴走は紙一重――。この日の走者・大谷は持ち味の積極走塁が裏目に出てしまった。自らの中前適時打で1点差に迫った6回1死一塁。シモンズの右前打で二塁ベースを蹴ったが、二、三塁間で1度ブレーキ。その後、ガジェゴ三塁ベースコーチの制止を振り切って三塁を狙ったが、タッチアウトとなった。
「基本的には1死三塁を狙いにいく走塁。何とか1死一、三塁でプホルス選手につなげたかった」
1点を追う8回2死一、二塁ではグッドウインの中前打で同点のホームを狙ったが、中堅・バクストンの98.6マイル(約158.7キロ)の好返球に阻まれてタッチアウトとなった。昨年10月に右肘のトミー・ジョン手術を受け、今季は患部に固定具を付けることがチームから“義務”付けられている。「そこまで違和感ないです。もちろん無いに越したことはないが、(チームから)『付けろ』と言われている。全員が安心できるならベストかなと」と複雑な心境を口にした。昨春のオープン戦では故障を防ぐために右手にミトン型のグローブを試したが、着用したのは1試合だけ。本来は走塁中に何もつけないことをベストとしているだけに、ちょっとした違和感をまだ拭えされないでいるようだ。
20年の二刀流復活へ、走塁中はチームから「一番は右(手)をつかない」「頭から帰らない」と求められた。4、5日のメキシコ遠征中にはコザートらと本拠地に残ってスライディングを含めた走塁練習を行ったが、ほぼ個人練習状態。本番を想定した走塁練習は行えなかった。