前田健太、初マルチ「もっと打っていると…」投打で活躍、5勝目に「最高のゲーム」
投げては7回無失点12K、打っては先制打含む2安打2打点
■ドジャース 2-0 パドレス(日本時間16日・ロサンゼルス)
ドジャースの前田健太投手が15日(日本時間16日)、本拠地でのパドレス戦に先発し、今季5勝目をマークした。6連続三振を含む今季最多の12個の三振を奪い、6回2/3を投げて3安打無失点。打っても、この日の全得点を叩き出す先制の2点適時打を放つなど、メジャー初マルチ安打を記録して投打で大活躍し、試合後は「すごくいい内容でしたし、しっかりとしたいいピッチングできたので最高のゲームだったなと思います。ヒットも打てたし」と振り返った。
今季9試合目の先発マウンドにあがった前田。初回を無失点に抑えると、2回1死から2者連続三振、3回は3者連続三振を奪い、4回先頭まで実に6者連続三振。その後、2死三塁のピンチを背負ったが、ここも三振を奪ってピンチを切り抜けた。7回途中までゼロを並べ続け、7回1死一塁でレンフローから12個目の三振を奪ったところで降板。5勝目を掴み「今日は珍しく初回の先頭打者からすごくいい感覚だったので、1人目からいいスタートを切ることができた。久しぶりに初回からいいピッチングができた。全ての球種をうまくコントロールできましたし、ボール球を振らせることもできた。思い通りにバッターを振らせることができた」と、自身も納得の好投だった。
バットでも活躍した。2回2死二、三塁のチャンスで打席に立つと、1ボール2ストライクからの5球目、ストロームのスライダーを捉えた打球は一塁手、二塁手、右翼手の間にポトリと落ちる右前安打。スタートを切っていた2人の走者が生還し、先制の2点適時打となった。今季4本目の安打は今季初の適時打と初の打点となり「たまたま自分の2打点で勝つことができた。打席に立つ以上こういう試合はあり得ますし、改めて打席は大事だと示すことができた」と頬を緩めた。
4回の第2打席でも右前安打を放ち、マルチ安打を記録。メジャー初マルチに「もっと打っていると思っていたんですけどね。意外と打ってなかったですね」と笑い、「1本打つとちょっと満足する傾向があるんで、満足せずに打てるように頑張ります」と語っていた。
降板となる際には、交代を告げにマウンドに訪れたデーブ・ロバーツ監督に観客から大ブーイング。そして、マウンドを降りベンチへ戻る前田には大歓声と拍手が送られ「ファンの人がブーイングしてくれたのはありがたいことですけど、試合で勝ったのでベストなタイミングだったかもしれない。あそこでランナーを出したことがいけなかった。仕方ないですけど、ブーイングと拍手は嬉しいことでした」と振り返っていた。
(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)