ロッテ本拠地でシートスポンサーとなった企業の狙い 効果は意外なところに…

ダグアウトボックスは一、三塁側合わせて計20BOX、合計100席が設置されている【写真:(C)PLM】
ダグアウトボックスは一、三塁側合わせて計20BOX、合計100席が設置されている【写真:(C)PLM】

ロッテの新シート「ダグアウトボックス」のネーミングライツを取得した「濱田重工」

 ロッテの本拠地ZOZOマリンスタジアムに今シーズンから新しいシートができた。ホームランラグーン、サブマリン・シート、そしてダグアウト上にあるダグアウトボックスだ。

 その1つ、ダグアウトボックスのネーミングライツに手を挙げたのは北九州市に本社を構え、鉄鋼関連事業などを展開する濱田重工だった。ダグアウトボックスは一、三塁側合わせて計20BOX、合計100席が設置されている。一般販売はされておらず、法人向けに用意され今シーズンは完売となった。5人掛けのシートに、ドリンクホルダー付きのテーブル。非常に選手との距離が近く、グラウンドレベルで観戦できるのも特徴だ。

5人掛けのシートに、ドリンクホルダー付きのテーブル【写真:(C)PLM】
5人掛けのシートに、ドリンクホルダー付きのテーブル【写真:(C)PLM】

 椅子もゆったりと腰掛けられる上に回転式で座り心地がよく、テーブルには濱田重工のコーポレートキャラクターのネズミの「ココちゃん」が描かれている。飲食を並べて歓談しながらの観戦に最適な席で、幅広い年代の観戦客が楽しめそうだ。

テーブルには濱田重工のコーポレートキャラクターのネズミのココちゃんが描かれている【写真:(C)PLM】
テーブルには濱田重工のコーポレートキャラクターのネズミのココちゃんが描かれている【写真:(C)PLM】

 これまで、年間シートのネーミングライツを獲得する企業はBtoCの企業が多かった。それは、プロ野球球団のオフィシャルスポンサーとなるメリットとして、一般的に観客に対して企業の知名度の向上という目的があるからだ。なぜ事業の軸がBtoBである濱田重工はネーミングライツを取得したのか。

「2018年6月に創業120周年を迎え、その節目として会社ロゴマーク、社名表記をリブランディングしたことから、それを広く訴求できることを期待して、創業120周年記念事業の一環で『濱田重工120周年記念ダグアウトボックス』の名称で広告を掲載することにしました。知名度向上、会社イメージアップや訴求につながるものと考え、さらには社員の一体感の醸成、顧客対応を目的としています」と話すのは君津支店管理部長の溝口幸雄さんだ。

君津支店の組織に舞浜営業所があり、ZOZOマリンスタジアムはほぼ中間に

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