パパコーチに必要なことは? 野球を知る男、名スコアラー・三井の少年野球メソッド

巨人でスコアラーを務めた三井康浩氏【写真:荒川祐史】
巨人でスコアラーを務めた三井康浩氏【写真:荒川祐史】

工夫すれば野球場でも、室内でもできる練習

○ポイント2 シャドーピッチング

 子供には目標にしている、または好きなプロの投手がいると思います。そのフォームをイメージしながら、タオルを使ったシャドーピッチングをすることをお勧めします。部屋のカーテンを開け、ガラス窓に映った自分を見ながら、投球フォームを作ってみてください。タオルを持ち、腕を振ることで肩への負担がかかりますのでやりすぎには注意が必要です。30分くらい、汗がほんのりと出てきたくらいがいいのではないでしょうか。そのピッチャーになったつもりでやってみてください。

 大事なことは、どこの場所をマネしたいのか自分で考えることです。足の上げ方なのか、向かっていく姿勢なのか、そこを見て練習をしてください。イメージ通りに体のパーツが動いているかどうかが大事です。シャドーはフォームを固めることにつながりますが、そもそものフォームが正しいのか?と言われてしまうと、私も見ないとわかりませんので、そこだけはまずお父さんやコーチらが見て判断するため、たまに子供を見てあげてください。

○ポイント3 筋力を付ける

 故障予防の意味もありますが、外側の筋肉ではなく、まずは体の中の筋肉(インナーマッスル)をつけてさせてください。これはゴムチューブを使ってできるエクササイズです。ドアの取っ手にゴムをつけて引っ張る。肘の位置を固定して、左右に動かす動きを1日10回×3セット。ひじだけでなく、肩でも引っ張って、行ってください(解説動画参照)。このとき、大事なのは、中の筋肉をイメージしながらやることです。人の体は左右対称になってます。左右両方の腕で強化をしてください。片方の手だけではいけません。

 上記のことは工夫すれば野球場でも、室内でもできる練習です。まずは子供に無理なく、けがなく、楽しく簡単にできる練習から始めてみてください。参考にしてみてはいかがでしょうか。

○Full-Count編集部では、三井コーチへの質問も募集しています。
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プロフィール

三井康浩(みつい・やすひろ)1961年1月19日、島根県出身。出雲西高から78年ドラフト外で巨人に入団。85年に引退。86年に巨人2軍サブマネジャーを務め、87年にスコアラーに転身。02年にチーフスコアラー。08年から査定を担当。その後、編成統括ディレクターとしてスカウティングや外国人獲得なども行った。2009年にはWBC日本代表のスコアラーも務めた。松井秀喜氏、高橋由伸氏、二岡智宏氏、阿部慎之助選手らからの信頼も厚い。現在は野球解説者をしながら、少年野球の指導、講演なども行っている。
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【解説動画】パパコーチ必見! 名スコアラーが教える自宅で一人でできる少年野球練習法とは?

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