西武外崎、サイクルならずも「3番・二塁」で躍動 「自分らしさ出てきた」

勝ち越し2ランホームランを放った西武・外崎修汰【画像:(C)PLM】
勝ち越し2ランホームランを放った西武・外崎修汰【画像:(C)PLM】

3安打4打点で4連勝に貢献、「3番・二塁」に「最初は不安だった」

■西武 10-5 日本ハム(24日・メットライフ)

 西武の外崎修汰内野手が24日の日ハム戦(メットライフ)で3安打4打点の活躍を見せ、チームの4連勝に貢献した。

 一時期は打率2割を下回り、スタメンを外されたこともあった。それでも我慢強く起用し続けた指揮官の前で、最高の結果を出した。

 この日は初回に日ハム先発の加藤からレフトへタイムリーツーベースを放ち先制点を挙げると、5回には右越えに勝ち越し2ラン、7回にも左中間を破る三塁打で打点を挙げる大暴れ。8回にはシングルヒットが出ればサイクルヒット達成という打席だったが、ストレートの四球を選びこの日の偉業達成とはならなかった。それでも外崎は「サイクルを狙っている場合ではなかったし、600回打席があるうちの1つが四球だったというだけです。それよりも3本打ててよかった」と前を向いた。

 調子が上向いている実感が確かにあった。足を上げるスピードを早めることでタイミングを合わせた。5月10日からの日本ハム戦(札幌D)で徐々にタイミングが合う打席が増え、自分のスイングが戻ってきていた。この日は外崎らしい右方向への大きな一発に「好調のバロメーターです」と頷いた。

 打順は一時期9番まで下がったが、この日は今季6度目の3番での先発出場。「3番・二塁」で打線好調のチームをけん引した。「3番・二塁」と言えば昨年までチームの正二塁手だった浅村の定位置だが、外崎は「最初は浅村さんに対して憧れがあって、自分がその代わりとなると不安だった」と胸の内を明かした。

 浅村のFA移籍に伴い、3番に誰が座るかは開幕前からチームにとっての懸念材料だった。1番・金子侑、3番・秋山という布陣で開幕を迎えたが、両選手の不調もあり指揮官は5月に入ってから打順の組み換えを敢行。1番に秋山、9番に金子侑が座り、調子が上向きだった3番に外崎を据えた。かつて3番を任されていた浅村と外崎はプライベートでも交流が多く、自主トレも共にする仲で、現在もバッティングについて相談をすることがあるという。外崎は浅村との仲について問われると「野球の話はグラウンドではあまりしない。だけど、『自分のバッティングはどうですか?』と質問すると、答えが返ってくる」とにっこり。“先輩”から刺激を受け続けているようだ。

 辻監督も「この並びがいいのかな」と手応えを口にした“新・獅子おどし打線”でチームは4連勝。貯金を今季最多の2とした。来週29日には、地元・弘前での楽天戦を控えている外崎は「一時期は地元で試合に出られるかどうかというところだったんですけど、少しずつ自分らしさも出てきたかなと思う。もっともっと調子を上げていけるように頑張りたい」と今シーズン初となったお立ち台で意気込みを語った。「3番・二塁」はもう、外崎のものだ。それを証明するためにも、結果で応え続けていく。

(安藤かなみ / Kanami Ando)

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