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「何がうらやましいって…」 怪物・江川卓は「令和の怪物」佐々木をどう見た?

今秋ドラフト1位候補の163キロ右腕・佐々木朗希投手を擁する大船渡(岩手)が2日、岩手・一関市の大東球場で佐久長聖(長野)と練習試合を行った。佐々木は2回に長短打4本を浴びて3失点。5回に味方の失策で1点を失うなど、9回9安打4失点も、13奪三振。今年に入ってからは最多の149球を投げた。最速はメジャーのスピードガンでは153キロを計測した。

佐久長聖との練習試合に登板した大船渡・佐々木朗希【写真:荒川祐史】
佐久長聖との練習試合に登板した大船渡・佐々木朗希【写真:荒川祐史】

報道陣への逆質問も…「今日は抑えて投げていたのか」

 ただ、江川氏から報道陣に逆質問する場面も。この日は最速が153キロだったとはいえ、変化球中心で、ストレートも140キロ後半がほとんどだった。最速163キロのイメージとは少し離れたものだった。

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「ストレートが彼の中で速くなかった。皆さんに聞きたいのですが、今日は抑えて投げていたのか、今このような球速なのかを知りたいのです」

 スピードは徐々に上がってきている段階ではあるが、佐々木の力の入れ具合は100%ではない。江川氏は作新学院(栃木)時代、試合ではすべての力を出してストレートを投げてきたという。

「自分との比較しかないので……。練習試合では全力でしたし、あまり調整ということはしなかった。どっちなんだろうなと思って見ていました。県大会まで1か月。そろそろ全力でいかないと……。そうしないと自分のバランスが難しくなる。これは(江川氏の解説者としての)研究課題。どういう風に(夏の大会に)持っていくんだろう、と。楽しみでしょうがないです」

 最近では球児への肩、肘の消耗も指摘する声が強い。時間は流れ、たくさんの調整方法も世には出てきた。今回、佐々木のように力をセーブしながら投球をし続けることを否定しているのではなく、どのような効果を生み、試合のパフォーマンスにつなげるかを江川氏は野球人として興味深く、見ているのだ。

「(試合前の)練習を見ていて、バネもありそう。バネがあれば足が上がって、そのまま沈み込んで、スピンの効いた球が投げられる。(佐々木の持つ能力に)言うことなし!なんですが、(全力投球が)見られなかったので、ちょっと残念。今日のスピード感なら、佐久長聖のようないいチームであれば、多少は合わせられる。(球速が)5キロくらい上がってくると、なかなか合わせられないと思います」

 スイングの鋭い佐久長聖打線に痛打される場面もあれば、150キロを連発して力で打ち取るシーンもあった。2ストライクまで簡単に追い込んで、最後をフォークで空振り三振……など、いろいろなことを試している印象はあった。

 多くの可能性が右腕にはまだまだある――。元祖・怪物は令和の怪物の力をさらなる飛躍を期待していた。

(楢崎豊 / Yutaka Narasaki)

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