意外に多いNPBでプレーする米ドラ1選手 カーショーやシャーザーと同期指名も

カーショーと同じ年に1巡目で指名された2人は…

 MLBのドラフト1巡目指名選手は、なかなかの高確率で“出世”している。ざっと見渡しても、2009年ドラフト全体1位のスティーブン・ストラスバーグ(ナショナルズ)、2010年全体1位のブライス・ハーパー(フィリーズ)、全体3位のマニー・マチャド(パドレス)、2011年全体1位のゲリット・コール(アストロズ)、8位のフランシスコ・リンドーア(インディアンス)、2012年全体1位のカルロス・コレア(アストロズ)、2013年全体2位のクリス・ブライアント(カブス)など、数年後にスーパースターになった選手が数多く出ている。

 一方で、ドラフトで全体1位、いの1番で指名されても、メジャーに昇格することなく引退している選手も少なからず存在している。そして日本に来ている外国人選手の中には、実はMLBのドラフト1巡目選手が意外に多い。

 オリックスのクリス・マレーロは2006年のナショナルズ1巡目指名(全体15位)選手。また、広島のクリス・ジョンソンは同年のホワイトソックスの1巡目指名(全体40位)、ヤクルトのデーブ・ハフは同じくインディアンスの1巡目指名(全体39位、ともに補足指名)だった。

 この2人は、クレイトン・カーショー(ドジャース)やティム・リンスカム(前レンジャーズ、現FA)、マックス・シャーザー(ナショナルズ)らと同期にあたる。巨人のテイラー・ヤングマンは2011年ブルワーズの1巡目指名(全体12位)。かつて広島に在籍したブライアン・バリントンは2002年のパイレーツに1巡目指名され、全体1位指名だった。彼らはメジャーには定着できず、日本に活躍の場を求めた。

 ドラフト1巡目だからと言って、将来が約束されているわけではないのは、MLBもNPBも変わらない。過酷なマイナー生活や年俸調停資格を得るまでの低い契約条件も現実問題としてあるMLBの世界。MLBのドラフト上位指名を蹴ってNPBを選択したソフトバンクのスチュワートは、新たなルートの開拓者となるだろうか。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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