二刀流・大谷を「真似する」チーム続々 レッズ監督「ハンドブックはない」
二刀流挑戦中のロレンゼンにベル監督「成長するために、大変努力した」
二刀流として結果を残し、昨季の新人王を獲得したエンゼルスの大谷翔平投手。MLBでは、大谷の成功を受けて“第2の大谷”として、二刀流選手の育成を始めているチームが増えてきている。米経済紙「フォーブス」は「エンゼルスのショウヘイ・オオタニの成功により、他チームが二刀流を試す」との見出しで特集を掲載した。
記事では「他チームがエンゼルスと二刀流ショウヘイ・オオタニの昨季の成功を真似するのに長くはかからないであろうことは当然である。実際、エンゼルスは今年またそのアイデアを再現している」と言及。エンゼルスは今季、新人のジャレド・ウォルシュ内野手を二刀流として起用し、2試合に救援登板させた。また、3日(日本時間4日)に開始したドラフトでは、4巡目で二刀流の高校生、エリック・リベラ投手を指名している。
大谷に続く二刀流として、特に注目を集めているのが、レッズのマイケル・ローレンゼン投手だ。昨季は45試合に登板した一方、打撃でも31試合9安打4本塁打、打率.290、OPS1.043と野手顔負けの結果を残し、7月1日の敵地ブルワーズ戦では代打で満塁ホームランも放った。昨季は代打での起用がほとんどで、外野の守備に就いたのは1イニングだけだったが、今季は外野手としてすでに9試合に出場している。
レッズのデビッド・ベル監督は、記事内で「本当に良いことだよ。彼はこのチームで最も才能あるオールラウンドプレーヤーの1人だ。投手陣にとって彼の果たす役割は大きいため、投球が優先だ。だが、彼は良い中堅手になるため、攻撃面で貢献できるレベルに成長するために、大変努力した。多くのチームのように、我々にはベンチに4人、ブルペンに8人いる。試合終盤で使える良い打者がいると分かっていることは助けになる。特に、彼が投げない日はね」と二刀流起用のメリットを明かしている。
先発投手の大谷は、週に1回登板し、4日間DHとして出場。登板日の前後は出場しなかった。しかし、救援投手のローレンゼンは大谷と異なり、決まったスケジュールがない。ベル監督は「本当に日々異なる状況であり、彼を投げさせられるかどうかによる。それすら試合中に変わる可能性もある。その時、ブルペンで誰が投げられるか、どのような試合状況かによるよ。本当に試合毎、イニング毎に考えなければならないことだ。ハンドブックはないよ。やりながら学んでいくんだ」と話し、今後も手探りで起用していくようだ。
大谷の成功によってMLBの新たなトレンドになりそうな“二刀流”。今後どのような“二刀流”選手が出てくるのか注目だ。
(Full-Count編集部)