大谷翔平は打者専念か二刀流継続か―関係ないデトロイトTV中継で異例の徹底討論
サイクル安打達成で打者専念論再燃? 解説のモンロー氏「二刀流を継続すべき」
■レイズ 9-4 エンゼルス(日本時間15日・タンパ)
エンゼルスの大谷翔平投手は14日(日本時間15日)、敵地レイズ戦に「3番・DH」で3試合連続スタメン出場。初回の第1打席で昨季のサイ・ヤング賞左腕ブレイク・スネル投手から左前打を放つと、2回の第2打席で押し出し四球を選び、7打席連続出塁した。前日には日本人メジャーリーガー史上初となるサイクル安打を達成。全米に大きなインパクトを残したようで、エンゼルスと無関係のタイガース対インディアンス戦前のデトロイト地元テレビ局が「打者専念か二刀流継続か」と異例の大特集。解説者は「二刀流を継続してほしい」と切望している。
昨季はメジャー100年ぶりの二刀流センセーションを巻き起こし、新人王に輝いた大谷。右肘靭帯損傷の影響で打者専念となる2019年は一刀流でも米国にセンセーションを巻き起こしている。日本人初のサイクル安打達成から一夜明けた14日(日本時間15日)。タイガースとインディアンスの一戦を中継した「FOXスポーツ・デトロイト」は、試合前に大谷のサイクルヒットを特集した。
サイクル安打の全打席を動画で振り返った実況は「オオタニは現在DH限定です。トミー・ジョン手術を受けて、投手としてのキャリアは一時停止となっています。打撃に専念して、日本人初のサイクルヒットを達成したのです」と語った。
「イチローが1度も達成しなかったことは少し驚きです」と今年3月に現役引退したマリナーズの天才打者がキャリアでサイクルヒットを達成していなかったことに触れた実況は、タイガースなどでメジャーで9年間プレーし、解説を務めるクレイグ・モンロー氏に対して、「肘の手術もあります。あなたの中で投手のことは忘れて、打者に専念するという考えはありますか?」と質問した。
打者として脅威の活躍を見せる大谷。投手の道を捨てて、打者専念すべきという提言だったが、モンロー氏は「ノー。自分はそう思わない。それは起きて欲しくないんだ」と二刀流継続を切望。こう続けた。
「オオタニが投げてくれる。それは野球にとっていいことなんだ。これはエンターテイメントだ。マウンドで時速100マイル(約160キロ)を投げる男が打席では圧倒的なホームランを放つ。私は依然として二刀流を継続すべきだと思う」
メジャーではベーブ・ルース以来となる二刀流として昨季は全米に衝撃を与えた大谷。モンロー氏は、いかにスラッガーとして優秀でも投手、そして二刀流の魅力は捨てがたいと、主張する。「多くの選手が(二刀流の)彼に続くと思います。選手たちはアスリート。誰もが専門性を高めている? それが問題なんだ。私には見えます。選手たちが打って、投げる(未来を)」と力説した。
スラッガーとして凄まじい成長を見せる大谷。打者専念論も飛び出すなど、全米で注目を高めている。
(Full-Count編集部)