巨人阿部、ホークス内川、阪神鳥谷、ロッテ福浦…現役2000安打達成者の今
現役で2000安打達成者は4人のみ、巨人阿部は重要な戦力として活躍中
打者にとって2000本安打=名球会入りは、野球人生をかけた目標だろう。現役では4人がこの大台をクリアしている。すでに大打者の称号を得た4人の選手の「現在」を見ていこう。数字は6月17日現在。
○阿部慎之助(巨人)2099安打
巨人の捕手で2000本安打を達成したのも、打撃タイトル(首位打者、打点王)、打率3割を記録したのも阿部慎之助だけだ。昨年は内野手登録だったが、今季は捕手登録に復帰。まだマスクは被っていないが、打者としては大きな存在感がある。打撃成績は3割を超え、本塁打も3本。6月1日には史上19人目の400本塁打。代打でも4月6日から二塁打、安打、二塁打、四球、安打と出場5試合連続出塁するなど、無類の勝負強さを発揮している。交流戦に入ってからは指名打者として打線の重しになっている。3月20日に40歳になったが、重要な戦力だ。
○内川聖一(ソフトバンク)2096安打
2000本安打到達者としては36歳と若く、唯一規定打席に到達しているが、今季打率は.250に届かない。昨年5月に大台を突破したが、その前後の負傷や不振もあって昨年は71試合の出場にとどまった。今季は柳田悠岐や中村晃の戦線離脱もあり、中軸を打つことが多いが、今一つ調子に乗れていない。右打者としては屈指のアベレージヒッターだが、2016年には.310だった通算打率は、今季は.305にまで落ちた。本来の力を発揮できれば、チームとしても大きい。
○鳥谷敬(阪神)2073安打
今季は遊撃手に復帰し、若手に交じってポジション争いをすると伝えられたが、現時点では打率は1割台。本塁打も打点もない。今季は新人の木浪聖也が遊撃手のポジション争いに参戦。北條史也との熾烈なポジション争いを展開している。昨年10月に遊撃手の先輩・藤田平を抜いて阪神歴代最多安打、出場試合数でも歴代1位になったが、6月26日に38歳となる今季は、とりわけ厳しいシーズンとなっている。ペナントレースの深まりとともに、ベテランの持ち味を発揮することができるか。
○福浦和也(ロッテ)2000安打
昨年9月22日に2000本安打を達成。現役続行を宣言するも、今年1月に今季限りでの引退を宣言。今季は2軍打撃コーチ兼内野手となり、イースタン・リーグでは6打数3安打、二塁打2本をマークしている。千葉県出身で千葉県の高校を卒業して千葉の球団に入った生粋のフランチャイズプレーヤーとして絶大な人気がある。今もZOZOマリンスタジアムでは福浦のレプリカユニフォームを着たファンは多い。上原浩治の引退で現役最年長となった43歳はどんな引き際を見せるだろうか。
(広尾晃 / Koh Hiroo)