元ホークス李ボム浩が現役引退「ユニホームを脱ぐことに後悔はしたくない」
2009年のWBC決勝では日本を苦しめ、2010年にソフトバンクへ加入
2010年にソフトバンクに在籍し、韓国・起亜に在籍する李ボム浩内野手が18日、現役引退を発表した。7月13日のハンファ戦で引退試合を行う。
日本の野球ファンが李?浩の存在を認識したのは2009年WBCだろう。日本が決勝戦で戦った韓国代表のメンバーの中には当時、ハンファに所属していた李ボム浩がいた。決勝では3-2でリードの場面、9回裏2死一、二塁の場面から李はダルビッシュ有投手(現カブス)から同点適時打を放ち、最後まで日本を苦しめた。この活躍もあり、李は三塁手の大会ベストナインに選出された。
その翌年にソフトバンクに入団するも自慢の長打力を発揮することができず、初年度は48試合に出場して打率.226、4本塁打、8打点と不完全燃焼に終わった。本来は2年契約だったが、わずか1年で退団し、韓国プロ野球の起亜タイガースに移籍してプレーを続けていた。
韓国に戻った後は主将として若手をけん引。2016年には3割30本100打点を達成するなど自己ベストの成績を残していた。しかし、今季は負傷が原因で4月に1軍登録を抹消されるなど不本意なスタートとなり、ここまで13試合に出場して打率.263、1本塁打、3打点の成績にとどまっていた。
韓国メディア「スポーツソウル」でも、李ボム浩の現役引退を報道。記事では李本人の引退へのコメントが紹介されており「引退後はまだ具体的に何をするか決めてはいない。まだ7月まではチームに居ることができるので、何らかの形で貢献していきたい。寂しいと言えば嘘になるが、ユニホームを脱ぐことに後悔はしたくない」と話している。
7月13日に本拠地、光州起亜チャンピオンズフィールドでのハンファ戦で引退試合をすることが決定。プロ20年目、日本でもプレーした選手がまた1人、ユニホームを脱ぐ。今後についてはまだ未定ではあるが、指導者としての評価も高く、後進の育成を期待されている。
(豊川遼 / Ryo Toyokawa)