【林昌範の目】「梅雨の時期に怖いケガ」―主力が離脱すれば、チームにとって大きな痛手に
現役時代に最も気を遣った時期、湿度が高く体も重く感じる
林昌範です。今回は「梅雨の時期に最も怖いのはケガ」というテーマでお話しさせて頂きます。
僕が現役時代に最も体調管理に気を遣ったのが梅雨の時期でした。開幕から2か月が経ち、肉体面でも精神面でも疲れがどっと出る時です。湿度が高く体も重く感じる時期なので、ランニングで普段より多めに走ったり、食事、睡眠をきっちり取るように心がけていました。
疲れが出やすい時期は体のメカニズムも異変が生じる危険性が高まります。ソフトバンクの守護神・森唯斗投手が右上腕の張りで16日に登録抹消され、日本ハムの守護神・秋吉亮投手も9日の阪神戦(甲子園)で投球中にアクシデントが生じ、右足内側広筋および内転筋の肉離れで戦線離脱しました。阪神のセットアッパーとして抜群の安定感を誇っていたジョンソン投手も疲労を考慮され、1度出場選手登録を外れました。
主力が戦列を離れることは、チームにとっては大きな痛手です。実際、中日は平田良介選手、ロッテは藤岡裕大選手、田村龍弘選手が一時離脱し、苦しい戦いを強いられました。藤岡選手、田村選手は復帰後、16日の中日戦(ZOZOマリン)で9回に両選手が安打を放ち、5点差をひっくり返す劇的なサヨナラ逆転勝利に貢献しました。主力のケガは他の選手にとってチャンスですが、やはり主力が常時出場しているチームは安定した戦いができる傾向があるように感じます。(元巨人、日本ハム、DeNA投手)
文/構成 インプレッション・平尾類