「防げるミスを防げていない」―阪神不調の理由を専門家が指摘 再加速は?
交流戦は“借金4”…野口寿浩氏が指摘、勢いを失った理由は「一言に尽きる」
プロ野球は28日からペナントレースが再開する。昨季はセ・リーグ最下位に沈み、今季から矢野燿大監督が率いる阪神は、6勝10敗と“借金4”で交流戦を終えた。上々のスタートを切ったシーズンだが、ここにきて勢いを失っている。
現役時代にヤクルト、日本ハム、阪神、横浜の4球団でプレーし、昨季までヤクルトのバッテリーコーチを務めた野球解説者の野口寿浩氏は、古巣の失速の要因として「ミスの多さ」を掲げる。一方で、勢いを取り戻す可能性は十分にあるとも予想。阪神に必要なことは明確だというのだ。
野口氏は、阪神が勢いを失った理由を「一言に尽きる」と指摘する。
「ミスが多いですね。目に見えるミス、目に見えないミス、色々ありますが、タイムリーエラーだとか、先頭バッターのエラーとか。いくらピッチャーと野手の信頼関係があって、ピッチャーがカバーしようとなっても、今の状態ではきついですよね」
相手との関係というよりは、自分たちで流れを手放している。それが阪神の現状だという。
「シーズン前半も、上り調子になっていく前からそういう傾向が出てはいたのだけど、うまくカバーできたというか、数もそんなに出ていなかった。ですが、ここにきて、負け始めると(ミスが)出るというか、(ミスが)出ると負け始めるというか。あれだけミスが出ると、ちょっと厳しいですね。
交流戦に入ってからで言うと、守備のエラーだけではなくて、走塁ミスも目立つようになってきました。だから、点が取れない。ロースコアになってくる。ピッチャーが苦しくなる。ピッチャーが先頭バッターにフォアボールを出す――と。言ってみれば、ピッチャーの先頭バッターへのフォアボールも、ミスです。野手のエラーと同じようなものだと思いますから。ただ、それもロースコアで厳しい試合が続いている中でのメンタル的なものもかなり影響しているとは思います」
ミスが増えることで苦しい展開になり、悪循環に陥っているというのだ。