元DeNA久保康友にあわや銃撃戦のハプニング!?「本当に発砲があるんだと…」
深夜のアメリカ-メキシコ国境で…通過した30分後に付近で発砲事件が発生
メキシカンリーグのブラボス・デ・レオンでプレーする元DeNAの久保康友投手が7日未明、米国で行われた試合後、メキシコに戻る深夜の国境であわや銃撃戦に巻き込まれそうになるハプニングがあった。
レオンはこの日、敵地でテコロテス・デ・ドス・ラレドスと対戦。米国とメキシコの国境に位置するラレドは、リオグランデ川を挟み、米国側にラレド、メキシコ側にヌエボラレドの街があり、ラレドスはホームゲームを両国で1日おきに交互に開催。久保は6日夜(日本時間7日)、米国での試合を終え、チームとともに深夜1時半ごろにリオグランデ川にかかる国境の橋を歩いて米国からメキシコに入国した。その約30分後にメキシコ側の出入国審査を行うイミグレーション付近で発砲事件が発生。国境は封鎖され、橋にはバリケードが設置された。
地元関係者らによると、ラレドはメキシコから米国への麻薬密輸の通過ルート上にあり、複数のマフィアグループが存在。現在メキシコで最も危険な街と言われており、この発砲事件もマフィアの抗争によるものとみられる。発砲事件による国境封鎖は珍しくないという。
久保は6日にヌエボラレド入り。この街では身ぐるみ剥がされるタクシーでの誘拐、強盗が頻発しており、チーム関係者からも「危険だがらホテルから外出しないほうがいい。どうしてもタクシーに乗る場合は流しのタクシーには絶対に乗らず、ホテルのタクシーに乗るように」「(メキシコ側の)球場の外のコンビニに行くだけでも気をつけるように」などと忠告を受け、試合以外の外出を自粛していた。
ヌエボラレドではかつて、地元紙「エル・マニャーナ」が麻薬密輸などマフィアの犯罪を報じていたが、記者が襲撃され、負傷する事件が起こり、その後、マフィアに関する報道の自粛が続いているなど、マフィアが幅を利かせている。久保はメキシコ入国時、手続きのためイミグレを訪れており、その後、近くに停車していたチームバスまで暗闇の中を約300メートル歩いていたが、あと30分遅ければ銃撃戦に巻き込まれていた可能性もあった。久保は7日(同8日)のヌエボラレドでの試合を終え、すでに国境の街を離れてレオンに戻っており、チーム関係者も全員が無事だった。
久保は「ホテルの外に出られないのは苦痛だったが、本当に発砲があるんだと思った。被害に遭っていないので笑い事で済んだが、時間が重なっていれば流れ弾に当たっている可能性もあった。僕の人生の運はこういうところで使いたいと思っていた」と話した。
(福岡吉央 / Yoshiteru Fukuoka)