“ブルーウェーブに乗ってやって来た” イチロー氏の曲を作成した米ロックバンドの思い
2012年のトレードを機に曲を発表「全てのことに対する感謝の気持ち」
3月の日本開幕戦後に現役引退を表明し、マリナーズの会長付特別補佐兼インストラクターに就任したイチロー氏。大のマリナーズファンであるロックバンド「デス・キャブ・フォー・キューティー」のベン・ギバード氏は、イチロー氏が2012年にマリナーズからヤンキースに移籍した際に、思いを捧げるために曲を作成した。米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」で作曲した当時の思いを語っている。
「僕はLAに住んでいて、初めて結婚した時だったんだ。シアトルに対してホームシックにかかってしまっていてね。マリナーズの試合を見ることはできたけど、ホームシックを感じていたよ」と語るほど地元シアトルを愛しているギバード氏。特にイチロー氏は「マリナーズ史上3位のお気に入りの選手」だという。ギバード氏のお気に入りの選手ランキングは以下の通り。
1.アルビン・デービス
2.スパイク・オーウェン
3.イチロー
4.フェリックス・ヘルナンデス
5.ジェイ・ビューナー
2001年にマリナーズに加入すると、メジャー史上2人目となる新人王とMVPのダブル受賞、歴代最多のシーズン262安打(2004年)、いずれも10年連続となるシーズン200安打、ゴールドグラブ賞受賞、オールスター出場と数々の功績を残し、シアトルのファンに愛されてきたイチロー氏。ギバード氏は2012年7月23日に電撃トレードでヤンキースに移籍した当時のことをこう振り返っている。
「ある日マリナーズでプレーしていたと思ったら、次の日にはフィールドの反対側(敵軍の方)を彼が歩いていた。私はその試合の観戦に行った。1打席見るために球場に残っていたが、『気分が優れないな。家に帰りたいな』と言う感じだった」
「彼がシアトルの為にしてくれた全てのことに対する感謝の気持ちから、世にこの曲を発表しようと思った。あの時が(曲を発表する)頃合いのように思えた」と記事内で語るギバード氏。特にお気に入りの歌詞もあるという。
「私がこう書いたときは、自画自賛していたよ:“彼はこのノースウエスト・コースト(太平洋岸北西部)まで、ブルーウェーブに乗ってやって来た” ほら、彼はオリックス・ブルーウェーブでプレーしていて、ここでその波/ウェーブに乗っていたじゃないか」
イチロー氏は2018年にマリナーズに復帰し、現役引退後の今年5月には会長付特別補佐兼インストラクターに就任。殿堂入りも間違いないだろう。シアトルの“レジェンド”は今後もファンを喜ばせる活躍をしてくれそうだ。
(Full-Count編集部)