【田澤純一コラム第10回】「野球は本当に難しい」カブスから契約解除も…田澤純一が歩み続けるメジャーへの道

前カブス・田澤純一【写真:田口有史】
前カブス・田澤純一【写真:田口有史】

後半戦スタート直前に契約解除、現在は米国内でトレーニングと練習重ねる

 今季はカブス傘下3Aからメジャー昇格を目指していた田澤純一だが、後半戦を迎える直前の7月11日(日本時間12日)に契約解除となった。渡米11年目の今季はカブスとマイナー契約を結び、傘下3Aアイオワでは19試合(18回)に投げて1勝0敗1セーブ、防御率4.00の成績だった。カブスは6月上旬に8年連続30セーブ以上&通算336セーブを誇るクレイグ・キンブレルを獲得するなどブルペンが充実しており、田澤は新天地を求めることになった。

 現在は米国内で他球団のオファーを待ちながらトレーニングに励む右腕が、今季前半を振り返ると同時に現在の心境を語ってくれた。

 ◇ ◇ ◇

 Full-Countをご覧の皆さん、田澤純一です。ご存じの通り、今季は前半戦限りでカブスから契約解除となりました。現在は次の所属先が決まったという知らせを待ちながら、アメリカ国内でトレーニングと自主練習に励んでいます。

 昨シーズンに続く“クビ”です。5月中旬に3Aアイオワに合流した後は、しばらく無失点に抑えるピッチングができていましたが、その後で失点が続き、6月末頃からまた状態が上がってはいました。でも、たとえマイナーであっても甘い世界ではありません。結果が残せなければ契約を失う。その点は、もしかしたら年俸が低いマイナーの方がシビアかもしれません。もちろん残念な気持ちはありますが、僕が泣いても騒いでも現状は変わらない。代理人が次の契約先を見つけてくれると信じて、いつ声が掛かっても投げられるように、しっかり準備を進めるだけです。

 前半戦を感覚よく終えられたことは幸いでした。オフから続けているトレーニングや投球フォーム改善の取り組みは、徐々に、ではありますが、結果に表れてきました。オープン戦では、真っ直ぐの球速は平均89~90マイル(約143~145キロ)くらいでしたが、最近はコンスタントに92~93マイル(約148~150キロ)で投げられています。球速が戻りつつあるのは、投球フォームが安定し、しっかり腕が振れるようになったから。目指す方向は間違っていないと自信にもなりました。

契約は代理人に一任、いつ声が掛かってもいいように準備に励む日々

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