【田澤純一コラム第10回】「野球は本当に難しい」カブスから契約解除も…田澤純一が歩み続けるメジャーへの道

契約は代理人に一任、いつ声が掛かってもいいように準備に励む日々

 アイオワには、昨季エンゼルスにいたフランシスコ・アルシアという控え捕手がいました。去年も僕の球を何度か受けてくれたことがあったので、「去年よりも今年はここがよくなっている」「今日のフォームは去年の悪いクセが出ていた」と、自分が試合に出ていなくても僕が登板すると率先してアドバイスをくれました。自分の感覚も大切ですが、客観的な目で見た意見も大切です。アルシアには感謝の気持ちでいっぱいです。

 もう1人、刺激を受けたのが、キャッチボールパートナーだったティム・コリンズです。ロイヤルズ時代にリリーフとして活躍した左腕で、2015年と2016年に合計2度もトミー・ジョン手術(側副靱帯再建手術)を受けた苦労人。以前のように球速は97マイル(約156キロ)に達しませんが、ボールにしっかりスピンが掛かっていて、今まで受けたことのない球でした。すごく質のいい球で、カーブもカットも変化がよく、これは打者だったら手こずるだろうな、と。僕はここ数年、結果的にいろいろな球団でプレーしていますが、こういった選手と出会えることをありがたく思います。

 契約は代理人に一任しているので、僕は引き続きトレーニングと練習に汗を流すだけです。前半戦はマウンド上で考え過ぎるという悪いクセも出てしまったので、次にどこかで投げるチャンスをもらえたら、考え方をシンプルにして思い切り投げ込みたいと思います。野球は本当に難しいです。何年やっても難しい。だからこそ、ボールが指から離れる瞬間まで、自分がコントロールできる部分は、しっかりと準備を重ねていこうと思います。少し孤独な練習になりますが、またメジャーの舞台で投げることを目指し、しっかりと歩み続けます。

(田澤純一 / Junichi Tazawa)

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