広島會澤、自力V消滅危機を救う逆転弾 最大5点差も「諦めないで粘れた」
1点を追う8回1死三塁でマシソンから逆転9号2ラン
■広島 7-6 巨人(19日・マツダスタジアム)
広島の會澤翼捕手が20日の巨人戦(マツダスタジアム)で逆転本塁打を放ち、チームを自力優勝消滅の危機から救った。4回までに0-5と劣勢の展開から小刻みな反撃で1点差とした8回、3番手のマシソンから逆転9号2ランを放った。
2点を追う8回。松山の適時二塁打で1点差に追い上げ、なおも1死3塁の場面だった。「すごくいいピッチャーだし、集中力を持って打席に入った。なんとか同点に追いつこうというバッティングだった」という會澤の一打はライトへ高々と上がった。打った本人が「よっしゃ、外野フライ(で同点)だ」と思ったという打球は、スタンドギリギリに届いた。「ホームランの手応えは全くなかった。(コーチャーズボックスの廣瀬)純さんを見て、やっとホームランだと分かった」と周囲を笑わせた。
不振に苦しむチームで、リーダー的存在として苦悩の日々を送っていた。負ければ自力優勝消滅危機の試合だったが、會澤は「1点ずつ、それがカープの野球。今日はそれができた」と安堵した。首位巨人とはまだ11ゲーム差と苦しい状況は変わらない。「それなりのプレッシャーはあるが、その中で諦めないで粘ることはできた。みんなの力だと思う」と前を向いた。チームの窮地を救った選手会長は「選手はみんな一生懸命、頑張っているし、応援してくれるファンもたくさんいる。まだまだ試合は続くが、これを機にチームが上がっていければいい」と、残り試合での反攻を誓った。
(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)