楽天・石井GM、支配下契約の由規は先発起用の方針 今後は「厳しい目で評価」
本人が今年の支配下契約を希望、同じく支配下契約の寺岡は「デンジャラスボーイ」
楽天・石井一久GMが28日、育成契約だった由規投手、寺岡寛治投手の2投手の支配下選手登録について、遠征先のZOZOマリンスタジアムにて、その経緯を語った。
昨年、ヤクルトを戦力外となり、故郷の仙台を本拠地とする楽天と育成契約を結んでいた由規については「もともと『東北出身だから』とかは関係なくて、ただ単に『もう一度、野球選手としてマウンドに立たせてあげたい』」と、自身の元で「1」から頑張ってほしいという思いから、契約に至ったことを改めて明かした。
その上で「本人が『ここ(今年の期限内)を目標にしてきた』ということだった。状態も別に悪いわけではない。スライダーのキレも最初の3、4試合よりも、角度というかキレというか、そういうものがついてきている。(状態も)上がってきている感じは見えるので『じゃあ、勝負してみよう』という話になりました」と、今回の支配下登録に至った経緯を説明。ただ、石井GMのプランとしては「来年でも」という考えがあったのだという。
「彼の来年の保有権を僕たち(楽天)が持っているわけではないのですが、本人には僕の案として『今年、しっかり長いイニングを投げられる練習を積んで、来年のオープン戦からでもいいのでは』という話はしました。その上で本人が『目標にしていたので、できれば(今年で)』ということだったので『今年、支配下になるのだったら、厳しい目で評価としてみるよ』と話をして、支配下にあげました」
支配下登録選手となったことで、来季の契約へ向けて「厳しくチェックする」という石井GM。「頭では投げてほしい。最初は3、4イニングだと思いますけど、それくらい投げて、ファームの日程試合ですが中6、7日(間隔)で」。あくまで先発としての起用を念頭に今後ファームで登板させる考えを示し「僕も来年契約するかしないかの材料が欲しいので。支配下に上がったということは、支配下選手として、生き残っていけるかは判断しないといけない」と、GMとしての厳しい目線で今後見極めていく意向を示した。
また同じく支配下登録となった寺岡については「彼はデンジャラスボーイなんで」と制球の悪さを冗談まじりで指摘したものの、「すごく真っ直ぐもいいし、縦の変化球もいい。僕と一緒でコントロールが悪くても、ある程度決め球になる球種があればプロとして生きていける。(2軍で)結果も出していますし、2軍の支配下選手よりもいい。真っ直ぐだけではなく、空振りを取れる変化球があるのが彼のひとつの魅力」と、高評価が支配下登録の決め手となったと語った。寺岡はイースタンリーグで今季33試合に登板し、2勝1敗、防御率0.64、28回で24奪三振という好成績を残している。
(岩国誠 / Makoto Iwakuni)