父はセンバツV主将、次男は今秋ドラフト候補 甲子園に愛された三兄弟の食卓

厳しい言葉を封印すると子供たちに変化が…一番の近道は褒めること

 すると子供たちに変化が表れた。

「ここどうしたらいいの?とか逆に質問が増えるようになりました。そこから、子供らが自分で考えて練習したり、練習量が増えたり、うまくなったなというのが目に見えるようになりました。親は支えてあげればいいのかなと思うようになりましたね」

 この頃、洋行さんは単身赴任だったため、なかなか息子たちの野球をみることができなかった。「帰ってきたときしか見られないので余計に言いすぎるし、そうすると“帰ってくんなや”って子供らもなっていたでしょうし、その辺で気づかせてもらいました」。

 自分が変われた。親子としても変わることができた出来事だった。

 そもそも、洋行さんがここまで子供たちに甲子園を経験してほしいと思うのには理由がある。

「(自分も)上宮に入学して甲子園に出ると“人生変わるぞ”って言われていたんです。実際に行くと、周りからの目の向けられ方も違いますし、色々な大学からお誘いがきたり……。甲子園に出てすべてが変わったという体験ができたので、せっかく野球をやるならそこを子供たちに体験させてあげたいなというのがずっとありましたね」

 これまで15試合も親として甲子園で観戦することができているが、息子たちが聖地で躍動する姿を見る以上に洋行さんが喜んでいるのは人としての成長だ。

「日南学園や智辯和歌山、星稜、そういうところで野球人である前に人として成長させていただいています。そこがありがたく、とても感謝しています」

「一番うまくなる近道は好きになること」

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