元鷹・攝津正氏が振り返る、後悔なきプロ人生 引退は「野球人生の寿命だった」
「意外ともっと悔いが残って、歯がゆい感じで終わるのかなと思ったんですけど…」
「別に適当に野球をやってたわけじゃないんですけどね。あまりそういうのがなくて。全然まだできたとも思わないですし、自分の中でも野球人生の寿命だなというのは思いましたよ。意外ともっと悔いが残って、歯がゆい感じで終わるのかなと思ったんですけど、全くそういうのがないし、逆に新しいことができるので、楽しさというか、ワクワクするというか。また一からスタートするという方が面白いかなと感じますね。
自分のやり方は貫き通したというか、納得できて辞められたかなと思いますね。やっぱりもやもやした感じではないので。そこが第一の目安というか。あとは身体もしんどかったので。動けない状態でしたし。夏場とかは、朝起きて歩くのもきつい感じでしたし、自分の中で限界も感じてました」
昨年、ソフトバンクから翌年以降の契約を結ばない旨を告げられた攝津氏は、現役続行の意思を示してフェニックスリーグにも参加。結局、他球団からのオファーは届かずに引退した。ただ、実はもっと前に気持ちの整理はついていたという。
「自分の中ではやっぱりファームに落ちたときですかね。『もう無理だ。辞めよう』と思いましたね。色々考えて、家族もそうですし、周りの人間と喋って、続けることも難しいんだよって言われて、ちょっと考えて『どこか(オファーが)あればやります』という話はしましたけど」
攝津氏は昨年7月29日に登録を抹消され、その後は1軍に上がることはなかった。この段階で「気持ちは折れていた」と振り返る。だからこそ、実際にオファーが届いて、今年もユニホームを着ていたとしても、活躍は難しかったと考えている。
「その時点で自分の気持が折れてるから、成績は出せなかったと思います。だから、もしかしたら(オファーは)なくてよかったかなと思います」