西武今井、先輩左腕から学んだ“非完璧主義” 「無理をして治すというよりも」
プレートの位置を一塁側に微修正
「全部ゼロで行こうという意識が力みになり、大量失点につながってしまっていた。7回を投げて1失点や2失点に抑えれば十分だと思う」
その意識の表れの一つがプレートを踏む位置だ。これまでは直球がシュート回転して真ん中付近に入り痛打される悪癖もあったが「真ん中より内側に入れば打者もバットを内側から出さないといけない」とその回転を逆に活用。一塁側のプレートを踏むようにしたことで打者の芯を外し、打ち損じを誘った。「シーズン中に(悪い癖を)無理をして治すというよりも、活かしていかないと」と完璧に修正するよりも回転を活かす方針に切り替えた。この日は中5日ということもあり6回でマウンドを譲ったが、「(7回2失点でいいとは)そういうことなんだと分かってきました」と頷いた。
5月下旬からはカード頭を任されているが「任されるようになってからなかなか勝てていなかった」と唇を噛んだ今井。それでも「小野コーチも期待してくださっているし、自分も頑張って応えていかないといけない。失敗を恐れずいろんなことに挑戦していきたい」と前を向く。逆転の発想でつかんだ勝利を足掛かりに、ここからまた白星を積み重ねていく。
(安藤かなみ / Kanami Ando)