西武平井はなぜ登板数が増えている? 元守護神のOB豊田清氏が挙げるポイント
登板方の中で気を付けていくべきことは…「問題は体調面」
「サイドハンドで投げるタイプは、どちらかといえば走者がいる時に出て行ってほしい。最初は私も平井投手を、ゲッツーを取ってもらいたい時にゴロを打たせる投手かなと見ていたけど、フライを打たせるのもうまい」
どんな場面でも頼りたくなる投手に成長した。登板過多を防ぐには、首脳陣がどれだけ我慢できるかになりそうだが、平井自身、どのような点を気を付けていくべきか。02、03年と西武で最優秀救援投手となるなどブルペンを支えてきた豊田氏。平井のペースほどではないが、1年間、肩を作って準備をし続けた。
「打者を抑える、打たれるという部分は仕事なので、抑える工夫をしていくしかない。問題は体調面。僕も70試合とかは経験ないですが、大変だったのは夏場。食事量が落ちて、体重も減る。寝ることには一番、気を使いました。試合後は、神経が高ぶって眠れないし、寝付けないこともありました。頭の中が、動いている感じがして、寝ていたとしても、寝た気にならないですし、疲れも取れませんでした」
夜が明ければ、次の日、試合は来る。寝られる時間があれば、とにかく睡眠に時間を使ってほしいと願う。これからが本当の戦いになってくる。
最後に平井投手への期待を語ってもらった。
「これまで通り、しっかりとマウンドに立ってくれれば結果は出る。平井のような投手が順位を左右すると思っています。登板が多くて、大変だと思いますが、報われる時は、日本シリーズで結果出した時。そこまでやってほしいですね」
プロフィール
豊田清(とよだ・きよし)1971年2月2日、三重県亀山市出身。48歳。鈴鹿高、同朋大から92年西武にドラフト3位で入団。2000年まで先発、2001年からは抑えで活躍。02年、03年は最優秀救援投手。04年は日本シリーズで胴上げ投手となった。05年オフに巨人へFA移籍し、抑え、中継ぎで活躍。09年は46登板で防御率1.99を記録し、チームの日本一に大きく貢献。11年に広島に移籍し、現役引退。12年から昨年まで巨人のコーチとして多くの救援陣を指導し、1軍のマウンドに送り出した。プロ19年で通算66勝50敗157セーブ。今季からは文化放送ライオンズナイター、テレビ埼玉などで野球解説者。その他、野球教室や講演など、野球振興に携わる。