田中将大、復活の8勝目 辛辣NY紙は手のひら返しで絶賛「ついに復調」「最高」

今季8勝目を挙げたヤンキース・田中将大【写真:Getty Images】
今季8勝目を挙げたヤンキース・田中将大【写真:Getty Images】

9回途中3安打無失点の快投、現役日本人投手単独トップの日米通算171勝

■ヤンキース 1-0 ブルージェイズ(日本時間12日・トロント)

 ヤンキースの田中将大投手は11日(日本時間12日)、敵地ブルージェイズ戦に先発し、8回0/3を3安打無失点4奪三振無四球の快投で今季8勝目(6敗)を挙げた。日米通算では171勝目(NPB99勝 MLB72勝)で、日本人現役投手の通算勝利数単独トップに。二塁を踏ませぬ快投を辛辣なニューヨークメディアも「キャリアで最高の登板の1つ」と手のひら返しで絶賛している。

 田中は初回、先頭ビシェットに三塁内野安打を許すも、その後は7回まで無安打に抑える圧倒的な投球を披露。5回にガードナーの適時打で奪った1点を守った。8回先頭のスモークに右前打を浴びたが、1死一塁からフィッシャーをニゴロ併殺に仕留めて雄叫び。9回先頭のドルーリーにヒットを許して降板し、完封こそならなかったものの、ヤンキースの連敗をストップに導く快投。94球を投げてストライクは66球で、防御率4.64となった。

 ニューヨークの地元紙「ニューズデイ」は「マサヒロ・タナカがヤンキースのキャリアで最高の登板の1つを見せ、ヤンキースがブルージェイズに勝利」とのタイトルで速報。「ヤンキース打線がほぼ沈黙していた日に、タナカはヤンキースのキャリアで最高の登板の1つを見せ、ロジャースセンターの2万7790人の観客の前で1-0の勝利に導いた」と敵地での快投を称えた。

 さらに「タナカのスプリットは好調時に圧倒的であるが、今季ずっと安定していない。日曜日、彼はスプリットを投げなかったわけではないが、スライダーを駆使した。その戦略は成功し、タナカは15試合連続、6月16日以降99本の本塁打を放っている打線を抑えた」とレポート。有望な若手が多いブルージェイズ打線を封じた投球を評価した。

 また、地元紙「ニューヨーク・ポスト」も「マサヒロ・タナカがついに復調し、素晴らしいヤンキースの勝利に導く」との見出しで速報し、「ヤンキース打線が3試合連続で沈黙する可能性を考えたら、マサヒロ・タナカにミスの余地はほぼなかった。もちろんタナカはもっと打線の援護を望んだであろうが、5回のブレット・ガードナーの適時二塁打だけで十分とした」と1点のリードを守り抜いた右腕の投球を絶賛した。

 7月25日(同26日)のレッドソックス戦で自己ワーストの12失点、今月5日(同6日)のオリオールズ戦で5失点を喫するなど苦しんでいた田中。チームが勝利したオリオールズ戦の後には、地元メディアの報道は「ヤンキースが不安定なタナカの登板を乗り越える」「タナカの崩壊」などと辛辣な論調も多かったが、復活の狼煙を上げる1勝となった。

(Full-Count編集部)

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