横須賀で育って横浜で活躍― ベイスターズ新ファーム施設に込められた想いとは

選手寮の隣に位置する屋内練習場【写真:佐藤直子】
選手寮の隣に位置する屋内練習場【写真:佐藤直子】

横須賀市が全面サポート、公用車にはベイスターズのロゴも

「DOCK OF BAYSTARS YOKOSUKA」の設立には、横須賀市の大きなサポートは欠かせなかった。1軍が横浜スタジアムから始まる地域に根付いた盛り上がりを生み出しているのと同様、ファームでは「DOCK OF BAYSTARS YOKOSUKA」から始まる盛り上がりを横須賀の街に広げていきたいという。

「構想段階から横須賀市には大きなご協力をいただき、本施設の完成に至りました。また、オープンに向けて、最寄りの追浜駅から横須賀スタジアムへ来る沿道の電信柱にベイスターズ仕様のラッピングをしていただいたり、市の働きかけで駅前の商店街の方々や、京浜急行電鉄とも連携して追浜駅構内から商店街に至るまでベイスターズを盛り上げていただいています」(上林さん)

 7月25日には横須賀スタジアムで「追浜デー2019」を開催。8月16~18日は「3Days Of Celebration Yokosuka」と題したイベントを開催するなど、地域と協力しながら新ファーム施設の完成を祝う予定だ。

 開国、そして造船の街として知られる横須賀に生まれた「DOCK OF BAYSTARS YOKOSUKA」。船の建造や点検などの施設、船渠という意味を持つ「DOCK」でしっかり育ち、1軍、日本を代表するプロ野球選手として大海原へ羽ばたいていってほしい。そんな願いが込められた場所であると同時に、「胸を張って『これがベイスターズの拠点です』と言える施設じゃないかと思います」(桑原さん)という自信作だ。

「青星寮を含むファーム施設は、プロ野球選手にとって最初に入る場所ですが、ここを出てからがプロ選手としてはメインとなる。そこで活躍するためにも、ここにいる間にしっかり知識や習慣、精神面も身につけてほしいですね。そして、ここを出た後でベイスターズの一流選手として活躍し、後輩たちが後に続くという施設になることを願っています」(上林さん)

 横須賀から横浜へ。ベイスターズの未来がつながっていく。

(佐藤直子 / Naoko Sato)

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