なぜ鷹は調整登板なしで和田を復帰させたのか? 倉野コーチが語った背景と狙い
異例の“調整登板なし”は「投げている姿は映像で見て、これだったら問題ないと判断」
7月20日の楽天戦で右太もも裏を負傷。「右半腱半膜様筋損傷」と診断され、リハビリ組へ。本来であれば、2軍での調整登板を経て復帰となるのが普通だが、今回の和田はファームのシート打撃に登板しただけ。中23日の間隔で、異例の“調整登板なし”で1軍に戻ってきた。
倉野コーチは、この異例の登板スケジュールについて「試合形式で投げて練習はしているし不安はなかった。投げている姿は映像で見て、これだったら問題ないと判断した。1軍を想定したピッチングが出来ていると感じていた」と語る。シート打撃で投げる姿を見て、調整登板の必要なし、と判断したという。
大事な直接対決だった日本ハムとの3連戦。全幅の信頼を寄せる和田だからこそ、この大事な3戦目を任せた。「色々と話し合って、選択肢がある中で、間に合うと。和田がいけるならいかしたいと思っていた」と同コーチは言う。“ぶっつけ”で託した首脳陣、そしてそれに応えたベテラン和田。この1勝が、ソフトバンクを2年ぶりのリーグ優勝に1歩近づけた。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)