ダルビッシュ、7回零封10Kも白星消滅 監督は絶賛「彼はリーグ最高の投手」
4点リードの9回に大逆転負けで5勝目は消えるも…米メディア「歴史的によかった」
■フィリーズ 7-5 カブス(日本時間16日・フィラデルフィア)
カブスのダルビッシュ有投手は15日(日本時間16日)、敵地フィリーズ戦に先発し、7回無失点と好投した。毎回奪三振となる10奪三振を記録し、無四球で5勝目の権利を持って降板したが、4点リードで迎えた9回にリリーフ陣がまさかの6失点。大逆転サヨナラ負けでダルビッシュの白星は消滅したが、名将ジョー・マドン監督は試合後に「彼はナ・リーグ最高の投手」とあらためて絶賛している。米ケーブル局「ESPN」が伝えた。
ダルビッシュは初回を無失点に切り抜けると、2回は3者凡退。3回は2死二塁のピンチを背負ったが、ハーパーからカーブ、スプリット、91.1マイル(約146.6キロ)のツーシームで3球連続で空振りさせて三振を奪った。4回も先頭リアルミュートに二塁打を浴びながら、後続を断って無失点。5回は1死一、二塁で女房役のカラティーニが牽制で一塁走者を刺し、ホスキンスを二飛に打ち取ってピンチを切り抜けた。7回まで投げ、4安打無失点。2死球を与えたものの、4試合連続無四球と制球は相変わらず安定していた。
カブスは5点リードで9回を迎えたものの、3番手ウィック、4番手ストロップが2点を返されると、1死満塁でホランドがハーパーに逆転サヨナラ満塁弾を被弾。痛恨のサヨナラ負けで、ダルビッシュの5勝目も消滅した。
だが、後半戦は7試合登板で防御率2.36とエース級の投球を続けている。57三振を奪っている一方で、与四球はわずかに「2」。18試合登板で111奪三振を奪いながら、49四球を与えた前半戦とは別人のような投球だ。「ESPN」は「ダルビッシュは歴史的に良かったが、それでもカブスは敗れた」とのタイトルで試合について速報。その中で「彼はナ・リーグ最高の投手の1人であり、今日もまたそれを示した」というマドン監督のコメントを紹介している。
勝ち星は伸びていないものの、周囲の信頼は投げる度に厚くなっている。ナ・リーグ中地区で熾烈な優勝争いを繰り広げるカブスの中で、この先も「エース・ダルビッシュ」がキーマンとなる。
(Full-Count編集部)