7回以降に驚異の得点率、3試合連続逆転勝利の中京学院大中京 データで楽しむ夏の甲子園【第12日・第1、第2試合】

明石商(兵庫)と中京学院大中京(岐阜)がベスト4進出を決めた
明石商(兵庫)と中京学院大中京(岐阜)がベスト4進出を決めた

チームを落ち着かせた明石商・中森の投球

 準々決勝を迎えた夏の全国高校野球選手権大会第12日。第1、第2試合をセイバーメトリクスの指標で振り返ります。

 使用している指標の説明は以下の通りとなっています。

OPS 出塁率+長打率 1を超えると優れている
wOBA 各プレーの得点価値を累積して算出した打撃指標
O-swing% ボールゾーンに来た球をスイングした割合
Z-swing% ストライクゾーンに来た球をスイングした割合
Swing% スイングした割合
O-contact% ボールゾーンに来た球をスイングした際にバットにボールが当たった割合
Z-contact% ストライクゾーンに来た球をスイングした際にバットにボールが当たった割合
Contact% スイングした際にバットにボールが当たった割合
Zone% ストライクゾーンを球が通過した割合
SwStr% 空振り率
WHIP 1イニングあたりに許したランナーの数
P/IP 1イニングあたりに投球した球の数
GB/FB フライに対するゴロの割合

○明石商 7-6 八戸学院光星

【明石商】
打率.267 OPS.803 wOBA.371   
O-swing% 20.2% Z-swing% 54.2% Swing% 35.4%
O-contact% 72.2% Z-contact% 92.3% Contact% 86.0%
Zone% 44.7% SwStr% 5.0%

【八戸学院光星】
打率.250 OPS.710 wOBA.397
O-swing% 23.3% Z-swing% 55.4% Swing% 36.7%
O-contact% 62.5% Z-contact% 90.2% Contact% 80.0%
Zone% 41.8% SwStr% 7.3%

明石商・中森俊介投手の各指標
2回1/3 打者数9 投球数37
WHIP 0.43 P/IP 15.86  GB/FB 0.75
ストレート 割合 59.5% Zone% 50.0% 空振り率 13.6%
スライダー   割合 16.2% Zone% 50.0% 空振り率 0%
チェンジアップ 割合 21.6% Zone% 0% 空振り率 12.5%
フォーク 割合 2.7% Zone% 0% 空振り率 100%
ストレート平均球速 146.2キロ   
全投球中の空振り率 21.2% 外角割合 58.9%

 両チームとも8安打ですが、与えた四球も8つずつと、連戦の疲れからか、それとも準々決勝という舞台がもたらす緊張感からか、制球が定まらない状態で試合が進みます。その結果、明石商投手陣のZone%は41.8%、八戸学院光星は44.7%という数値になり、与四死球を量産してしまいます。

 その状況を打破し、試合を引き締めたのが、明石商の3番手・中森投手です。7回2死三塁という逆転のピンチでの登板でしたが、登板するなり150キロ台のストレートを3球ほど披露。ストレートで一邪飛に打ち取り、浮き足立ちかねないチームを落ち着かせます。

 その後もストレートを主体に、ストレートと20キロ以上の球速差があるスライダーやチェンジアップを織り交ぜた投球で無四球2奪三振無失点の好投。選抜に続くベスト4進出を呼び込みました。

中京学院大中京・元は投打に活躍

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