広島、苦戦の要因は田中広輔の不振… 大幅に低下した四死球での出塁
今季、大幅に悪化したIsoDとK/BBの数字
田中広輔の突然の不振は深刻だ。以下は2016年以降の打撃成績だ。IsoDは四死球による出塁率。K/BBは三振数÷四球数。
2016年 打率.265 盗塁28 IsoD.102 K/BB1.55
2017年 打率.290 盗塁35 IsoD.108 K/BB1.35
2018年 打率.262 盗塁32 IsoD.100 K/BB1.57
2019年 打率.193 盗塁8 IsoD.075 K/BB2.78
田中は3割を打ったことはない。打率は高くはないが、選球眼が非常によく、IsoD=四死球による出塁率は1割を超え、リーグトップクラスだった。三振も多い打者だが、その分四球も選んでいた。しかし、今季はIsoDは1割を大きく割り込み、K/BBも急速に悪化している。
今季の田中の月間打率は以下の通りだ。
3、4月 .168
5月 .191
6月 .256
7月 .125
8月 .167
6月に復調の兆しがあったが、以後も調子が上がらず。6月20日には634試合連続フルイニング出場、翌21日には635試合連続出場が途絶えた。最近は、遊撃のポジションも新人の小園海斗に奪われている。しかし、小園は31試合で遊撃を守って8失策、守備率.922と守備面で不安を残している。
(広尾晃 / Koh Hiroo)