福井工大付福井、女子硬式野球ユース大会初制覇 “初日本一”に監督「感無量」
9回無失点完投の相田「本当にいいスタートが切れて幸せ」
それでも指揮官は「かなり練習をして鍛えていますし、投手もそろっているので体力的には何の問題もありませんでした」とこともなげ。主将の糟谷日那に尋ねると7、8時間はグラウンドにいるそうで「休日なら朝9時から夕方5時くらいの練習は普通です。みんなで厳しいトレーニングをやり切ったからこその優勝です。来年は選抜と選手権も勝ちたい」と笑った。
前回大会は準優勝した岐阜第一(岐阜)に準決勝で惜敗。今春の選抜大会、先の選手権大会とも1回戦で姿を消したが、2年生が4人に対し17人の1年生主体で戦った昨年の経験が生き、1年後に大輪を咲かせた格好だ。
1年生からエースナンバーを背負い、抜群の制球力を武器に6安打、9回を無失点完投した相田は「相手は全員がしっかり振ってきたので甘い球は投げられませんでした。きつかったけど、先制すれば勝てると思ったので信じて投げました。新チームで優勝できるなんて、本当にいいスタートが切れて幸せです」とありったけの笑顔を振りまいた。
いつまでも歓喜に包まれる選手を見やりながら中村監督は、「今回は優勝できましたが、次はゼロからのスタートになるのでまたしっかりと練習を積み上げていきたい」と手綱を締め直していた。
大会には連合チームを含め24校が参加。全国高校女子硬式野球選手権大会が終わってから間もないユース大会は、1、2年生による新人大会という位置付けだ。今回は加須市合併10周年の節目に当たることから記念大会として行われた。
(河野正 / Tadashi Kawano)