前田健太に「シルバースラッガー賞」の期待 受賞すれば日本投手初
過去10年の投手のシルバースラッガー賞受賞者は?
MLBには「ベストナイン」というタイトルはない。守備位置ごとに、最も守備の評価が高かった選手には「ゴールドグラブ賞」、打撃の評価が高かった選手には「シルバースラッガー賞」が与えられる。いずれも記者投票だ。ナ・リーグは投手のシルバースラッガー賞も選考される。
○過去10年の投手のシルバースラッガー受賞者
2018 マルケス(ロッキーズ)31試合 60打数 18安 1本 5点 打率.300
2017 ウェインライト(カージナルス)24試合 42打数 11安 2本 11点 打率.262
2016 アリエッタ(カブス)27試合 65打数 17安 2本 7点 打率.262
2015 バムガーナー(ジャイアンツ)34試合 77打数 19安 5本 9点 打率.247
2014 バムガーナー(ジャイアンツ)31試合 66打数 17安 4本 15点 打率.258
2013 グリンキー(ドジャース)29試合 58打数 19安 0本 4点 打率.328
2012 ストラスバーグ(ナショナルズ)26試合 47打数 13安 1本 7点 打率.277
2011 ハドソン(ダイヤモンドバックス)32試合65打数 18安 1本 14点 打率.277
2010 ガヤード(ブルワーズ)32試合 63打数 16安 4本 10点 打率.254
2009 ザンブラーノ(カブス)33試合 69打数 15安 4本 11点 打率.217
今季安打数10傑に名前を連ねている投手のうち、マルケス、グリンキー、ストラスバーグはシルバースラッガーを受賞したことがある“強打者”だ。前田は日本人初の「投手のシルバースラッガー」を受賞する可能性がある。安打、打点、打率ともに上位のグリンキーがDH制のあるア・リーグのアストロズにシーズン途中に移籍した。これ以上数字は増えない。
その他の有力ライバルは、昨年のシルバースラッガー、マルケスだ。今のところ、前田はやや分が悪い。本塁打がほしいところだが、今後の打席で活躍すれば、十分に可能性はあるだろう。
(広尾晃 / Koh Hiroo)