【U-18W杯】「やっちまった…」逆転の口火切った宮城、失意の底に落ちた“凡打”が内野安打に
2点ビハインドの8回に代打で内野安打、永田監督「流れを変えてくれた」
■日本 4-2 スペイン(30日・機張)
韓国・機張(きじゃん)で行われている「第29回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ」(全試合テレビ朝日系列・BS朝日・AbemaTVで放送)。日本代表はスペイン代表と初戦を戦い、4-2と逆転勝利。永田裕治監督が「流れを変えてくれた」と称賛したのは8回1死から代打で遊撃内野安打を放った興南・宮城大弥投手。宮城の一打から、打線がようやくつながり4得点。ボテボテの当たりだったが懸命に走ったことが勝利につながった。
バットに当たった瞬間、血の気が引いた。「やっちまった……変な打球を打っちゃた」。8回1死、9番・横山のところで代打に送られたが、スライダーをバットの先っぽに当ててしまった。思っていたところと全くポイントが違った。高くボールが弾んだのを確認して、全力で走った。セーフ……。ここから逆転劇が始まった。
続く、森のところで代走が送られてベンチに戻ったが、坂下のセーフティーバントが捕手のミスを誘い、そこから韮澤、石川、遠藤のクリーンナップの3連打で4得点。投手ではなく、打者でW杯出場となった宮城は「緊張しましたが、勝ってうれしいです。バッター陣もボールが少し動いていると苦労していたので、どうにか対応するしかなかった。勝ててうれしいです」と振り返った。
投手登録。そのため、試合の中では登板の準備もしなければいけない。7回に一度、8番の山瀬のところで代打で行くと告げられていた。しかし、打席に入る前にチェンジになった。8回の山瀬の打席には水上が入っていた。「自分はもう(代打が)ないと思っていたので、グラブをはめていました」と気持ちをピッチャーの方に切り替えつつあった。そこで巡ってきた代打の仕事。両方、準備をしていかないとならない。それが宮城に課された任務でもある。