米国版のオリ“マレーロ事件”!? 本塁踏み忘れでHR取り消し「現実とは思えない」

アストロズ傘下1A+でホームベース踏み忘れで本塁打が取り消しになる珍事【写真:Getty Images】
アストロズ傘下1A+でホームベース踏み忘れで本塁打が取り消しになる珍事【写真:Getty Images】

アストロズ傘下1A+でプレーするシエラがホームベースを空過したため本塁打取り消しに

 アストロズ傘下1A+ファイエットビルのミケランジェル・シエラ内野手が5日(日本時間6日)、本拠地のレンジャーズ傘下ダウンイースト戦の5回に本塁打を放った後、ホームインの際にホームベースを空過したため本塁打が取り消された。マイナー戦で起きた衝撃的な珍事を、MLB公式サイトの動画コーナー「Cut4」が特集。「本塁を踏み忘れて本塁打を失う苦痛は、あまりにも共感できる」と伝えている。

 左中間への完璧な一発が一瞬で台無しとなった。シエラは悠々とダイヤモンドを駆け、ホームイン直前にガッツポーズを決めようとしてジャンプ。ホームベースを踏み忘れてしまった。チームメートも気づかずに、投手から捕手にボールが送られる。球審は自信満々にアウト判定を下した。記録は三塁打となった。

「Cut4」は動画付きの記事で紹介。記事を執筆したアンドリュー・ミーンズ記者は「現実だと思えない。私は恐らく人生で5000本以上の本塁打を見ているが、このようなものは見た覚えがない。ファイエットビルの皆が驚いた。次の打者スコット・マネアも困惑した。実況もそうだった。マスコットさえ、信じられなかった」と伝えた。そして、身近な例え話を挙げた。

「例えば、車のドアをロックし、鍵をシートの上に置いたままであると発見した時。瞬時にひどく後悔する」

 会心の本塁打を、どうしようもない“失敗”でフイにしてしまったシエラ。同記者は「もし私たちが会うことがあったら、ビールを1杯おごります。気持ちは分かります」と、ホームベースを踏み忘れて本塁打取り消しとなった21歳を思いやった。

 NPBでは、オリックスのマレーロが1年目の2017年6月9日に来日初本塁打を放ったはずが、本塁踏み忘れで三塁打となる“珍事”があった。しかし、マレーロはこの年の9月29日にNPB公式戦通算10万号をマーク。本塁を踏み忘れた結果、3か月半後にメモリアルアーチにつながるというオチがあった。米国版の“マレーロ事件”を起こしてしまったシエラにも幸運が訪れることを願いたいところだ。

(Full-Count編集部)

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