【U-18W杯】世界一を目指した親子の思い 侍J宮城の父が「汗臭い」帽子を被り続けたワケ

12連休を取って沖縄から韓国に応援に来た侍U18・宮城大弥の父・亨さん【写真:荒川祐史】
12連休を取って沖縄から韓国に応援に来た侍U18・宮城大弥の父・亨さん【写真:荒川祐史】

韓国戦で宮城はライトからスーパー返球、その時父は…

 韓国・機張(きじゃん)で行われていた「第29回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ」(全試合テレビ朝日系列・BS朝日・AbemaTVで放送)。興南の宮城大弥投手は投手に外野手に奮闘した。その姿を興南の帽子に父母会のシャツを着て、宮城の父・亨さんは全試合を観戦し、日本の、そして日の丸を背負った愛息を声をあげて応援した。帽子のツバには大きな文字で「強気」と記されていた。

 球場を見渡すとすぐにその存在はわかる。興南高校の応援スタイルで選手たちに声を送る。選手の父母たちにも明るい表情で挨拶し、観客席にも活気をもたらしていた。

「息子がワールドカップに出るもんだから、12連休を取りました。U-15にも選ばれましたが、すごいと思います。本人の努力。成長を感じています」

 夏の沖縄大会の決勝後、宮城は野球部の寮を退寮。大会が始まるまでの約1か月、久しぶりにゆっくりと息子と過ごした。

「休養も十分にできて、いいリフレッシュになったと思います。ずっと投げてきていたので肩を休ませることもできた。(W杯の試合では)球も走っていましたと思いますね」

 米国、台湾、韓国といった大事な試合でマウンドを任された。先発あり、救援あり、そして野手としても4試合にスタメン出場。スペイン戦には代打でも出た。フル回転だった。打率.375。防御率1.04とチームを支えた。

 父はそんな息子が誇りだった。かぶってきた帽子は宮城がこの3年間、試合で使っていた帽子だった。

「強気」と書かれた帽子は宮城が試合で使っていたもの。「みんなの思いが詰まっている」

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