アラフォーでも一線級の活躍 阪神藤川、巨人阿部、松坂世代…ベテラン20人の成績・去就
広島の永川、ヤクルトの館山は現役引退を表明
ヤクルトの五十嵐と阪神の能見は、生年月日が同じ40歳。五十嵐は8月23日を最後に投げていないが、共にベテランの味で中継ぎ投手として活躍。特に能見は今季48試合を投げ1勝2敗17ホールド、防御率4.54。2017年に当時43歳の中日岩瀬が達成して以来、史上2人目となる40代での50試合登板まであと2試合となっている。
同じく40歳の広島石原は曾澤の成長もあって出番が減っている。同じく捕手で、今季からロッテの39歳、細川も出場は28試合にとどまっている。ヤクルト石川は39歳の今季も21試合に登板し7勝5敗、防御率3.54でローテを維持している。通算170勝は現役最多勝投手だ。
松坂世代もまだまだ現役選手。楽天久保は6月から8月初旬にかけて中継ぎで投げている。同じく松阪世代の阪神の藤川球児は、ドリスに代わってクローザーとなり、勝利の方程式を担う。今季49試合で4勝1敗、23ホールド11セーブ、防御率1.47と、39歳で驚異的な活躍だ。広島の永川は松坂世代では藤川と並ぶ名クローザーだったが、この度引退を表明。
楽天の38歳、渡辺直人は16試合で1安打だけ、しかしその1本は本塁打だ。同世代の日本ハムの實松はコーチ兼任で出場は5試合のみ。同じく38歳のソフトバンク和田毅は2年ぶりに一軍で登板したが4勝にとどまっている。ヤクルト、館山は引退を表明した。一方、中日の松坂は今季2試合の登板にとどまり、去就が注目されている。
一昨年のMVPの38歳、ソフトバンク・サファテは昨年4月に右股関節の手術を受け、現在も登板のめどが立っていないが、契約はまだ残っている。38歳日本ハム鶴岡は控え捕手としてチームに貢献している。
こうしてみると、NPBでは40歳前後になっても一線級で活躍する選手もまだまだ多い。
MLBでは、45歳のイチローが3月に引退したために、今季、MLBの公式戦に出場した選手で最高齢は、フェルナンド・ロドニーになっている。42歳のロドニーはイチローが引退した日本でのアスレチックス、マリナーズ開幕戦にアスレチックスの一員として参加し、2試合とも投げたが今はナショナルズ。次に年齢が高いのはエンゼルスのアルバート・プホルズで39歳。イチローと同期だ。
今季だけを見ると、NPBの方が高齢でも頑張っている選手が多いということになりそうだ。
(広尾晃 / Koh Hiroo)