【ロッテ売り子名鑑】日台を股に掛ける“国際派” 最高632杯の“レジェンド”今井さやかさん

12年目を迎えてもなお成長、今年9月1日に自己最高売上げを更新

「LamiGirls」として活動し始めてからは、ZOZOマリンで多くの台湾のファンに声を掛けられるようになった。かつてラミゴに在籍した王柏融選手がプレーする日本ハム戦は特に多いが、「普通の時も結構来てくださります」とうれしそう。ラミゴのユニフォームを着た台湾ファンが率先してビールを買ってくれたり、「野球観戦が一番の理由だと思いますが、私にも会いたいと思ってくださっているようで、インスタで『どこのエリアに行ったら会える?』とコメントをくださることもあります」と、着実にファン層を拡大させている。

 反対に、台湾で活動している時は、野球観戦に訪れたロッテファンの姿を多く見掛けるようになったという。「先月も売り子の友達が6人くらいで見に来てくれたので、ちょっとずつみんな興味を持ってくれてるのかな」と手応えも口にする。昨年に続き、今年も「今井さやかツアー」という観戦ツアーを企画。「それに初めて参加して『台湾楽しい』って思ってくれてた方がリピーターになって増えてくれれば、もっと日本と台湾の良い交流ができるんじゃないかなと思います」と、両国の懸け橋になっている。

 現在の目標は「中国語をもっと話せるように」なること。シーズンオフを利用して台湾への留学も計画中だ。「正式な『LamiGirls』になれるんだったらなってみたい」とも話すが、「でも、ロッテを卒業することになるので難しいんですけど……」と心は揺れる。思い切って台湾行きに振り切れないのは、やはりZOZOマリンでのファンとの交流が楽しみだからだ。

「やっぱり『さやかちゃんのビールは他の子よりも冷たくて美味しいよね』と言ってもらえると、やっててよかったなって思います。12年やっていると、小さい子が大きくなって『売り子をやりたい』って言ってくれることもある。例えば、カップルで来ていた方が結婚して、子供ができて、その子供が大きくなって『さやてぃ』って呼んでくれることもあって、そういう成長の過程が見れるのは幸せだなと思います。売り子をやりたいって、お家で練習している小学生もいるんです。リュックの中にいっぱい物を詰めて、コップを持って真似したり(笑)。『カンパイガールズ時代に好きだったから今でも踊ってるよ』って、辞めて2年経ってもダンスの振りを見せてくれると『やって良かったな』と思います」

 ビール半額デーでは最高632杯の売り上げを誇るが、決勝ラウンドの初日だった9月1日に、自己最多となる431杯を売り上げるなど、12年目を迎えてもなお成長中だ。決勝ラウンドに進出した5人の中で唯一ハンデがつかない。だが、3・4月には3087杯を売上げてチャンピオンに輝いた。決勝ラウンドも「厳しい戦いになるとは思うんですけど、杯数は他の4人には負けない」と闘志を見せる。

「杯数は絶対に一番になるので、最後まで応援お願いします!」

 単に12年、売り子を続けてきたわけではない。“レジェンド”と呼ばれる理由をしっかりと見せつける。

(Full-Count編集部)

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