西武平井、リーグ記録に並ぶ78試合登板も謙遜 「稲尾さんは400イニング以上投げている」

西武・平井克典【写真:荒川祐史】
西武・平井克典【写真:荒川祐史】

昨季までのチームメート浅村も脱帽「コントロールもいいし、独特な投げ方もあって打ちづらい」

■西武 5-3 楽天(20日・メットライフ)

 西武の平井克典投手が20日の楽天戦(メットライフ)で同点で迎えた8回に4番手として登板し、1回無失点の好投。球団OB・稲尾和久が1961年に記録したリーグ記録となる78試合登板に並び「稲尾さんは400イニング以上投げているし、越えたとは思っていない。これからも努力しないと」と打ち立てた記録を謙虚に振り返った。

 5日のオリックス戦(ほっと神戸)で70試合登板を達成した際には「まだ試合は続くので、(70試合に登板したという)達成感はない。これからもチームのために投げたい。まだまだ投げますよ」と話していた平井。

 この日は同点で迎えた8回に4番手として救援登板すると、先頭の茂木に中安打を許したが、浅村を遊併殺に。最後はブラッシュを148キロ直球で空振り三振に仕留め、無失点でマウンドを降りた。

「(投球内容は)覚えていないんです。分からないくらい、集中していた」と苦笑い。それでも、浅村に対しては果敢に内角を攻め、決め球のスライダーでひっかけさせた。狙い通りに仕留め「(森)友哉に感謝したい」と女房役に感謝した。

 昨年までチームメイトだった浅村は「いいピッチャーです。コントロールもいいし、独特な投げ方もあって打ちづらい。インコースにスライダーを投げられるので、外角からボール球になるスライダーと投げ分けられる」と鉄腕の投球術に脱帽した。

 平井は2016年ドラフト5位でホンダ鈴鹿から入団。2017年のプロ1年目に42試合に登板すると、2年目の2018年にはセットアッパーとして定着し64試合に登板。勝利の方程式の一角を担い、チームのリーグ優勝に大きく貢献した。3年目の今季はフル回転でここまで34ホールドをあげている鉄腕が、球団の歴史に新たにその名を刻んだ。

(安藤かなみ / Kanami Ando)

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