西武担当者が語る飲食部門 野球と同じで「守りの部分が重要」【パお仕事名鑑 Vol.6】

飲食部門における「攻める部分」「守りの部分」は?

「ホスピタリティを担当する他の部門とともに、最近では研修など一堂に集まっていただいて接客・サービスについての指導や、意識改革にも取り組んでいます。管理業務という面では、私の業務の範囲では細かいこともたくさんあります。例えばテナントさんがキッチンカーで出勤途中に事故を起こしたりすると『埼玉西武ライオンズの本拠地、メットライフドームで出店している〇〇屋さん』と報道されてしまう可能性もあります。細かいことですが、そのあたりの意識づけ、移動や搬入のルールなど、お客様と接するところ以外も細かく運用していかなければいけません」

 飲食の仕事というと、売店の華やかさや、ユニークなメニューというところに話は行きがちだが、テナントやアルバイトにブランドを背負ってもらうための努力まであるというのは意外だ。

「攻める部分と守る部分があって、攻める部分は、良い商品を作り、多くのお客様に販売してもらい、ホスピタリティマインドを持って接客する。実際、大事なのは守りの部分。これは食品衛生や施設管理などです。店舗の設備に不具合や不衛生なところがあったらそもそも営業できなくなってしまいます。あとはレジのシステムもそうですね。オペレーションを改善することなど守りの部分というのが、業務としては重要だなと思います」
 
 玉井さんは、高校までは野球部に所属。スポーツビジネスに関わる仕事に就くとは、その時には思っていなかった。きっかけは大学時代に留学したカナダ・バンクーバーでその魅力を感じたことだった。

「バンクーバーにはバンクーバー・カナックスというNHLのアイスホッケーチームがあるんですよ。そこのチームカラーが青。試合日には街中の人が全員青い服を着ているようなすごい盛り上がりなんです。それに衝撃を受けました。プロスポーツの影響力をまじまじと感じました。人と人をつなげて街を一体化させて、ポジティブなエネルギーを出すビジネスだなと理解して、これを作り上げているのは誰なんだというところに興味が沸きました」

 これをきっかけに大学時代からスポーツ業界を目指しさまざまな活動を開始。ただ、スポーツビジネスの世界はなかなか新卒採用がなかったため、マーケティングリサーチ分野の企業に就職した。

「ライオンズというブランドがある仕事は、自分の成果が見えにくい」のはなぜか?

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