菊池雄星、メジャー1年目32登板を支えた強靭な精神力 「希望が少し見えたのは来季に」
サービス監督は来季へ大きな期待「彼は安定した投球へ大きな飛躍を見せるだろう」
肉体を支えた強靭な精神力。
8月18日のブルージェイズ戦での完封勝利以来となる6試合ぶりのクオリティースタート(6回以上で自責点3点以下)で締めた今季、3試合連続序盤でのノックアウトや、リーグワースト2位の36被本塁打など、菊池は32登板を「悔しい思いの方が強い」と振り返った。
162の規定投球回にはアウト「1」及ばなかったが、ローテーションを守り通した肉体を支えたのは強靭な精神力だった。試合前の会見で、サービス監督は来季への大きな期待を言葉にしている。
「1年目の選手が高いレベルでの戦いで活躍できなければ沈むものだが、変わることなく準備しチームのために胸を張って投げたいという姿勢を崩さなかった。来季、彼は安定した投球へ大きな飛躍を見せるだろう」
来季への覚悟。
キャンプ地のアリゾナにはすでに家を購入し、来季への”宿題“に取り組む環境を整えた。その気組みは淀みない言葉に映る。菊池は言う。
「来季、自分がどういうパフォーマンスが出せるかによって、すべてこの1年間の経験が肯定的になるのか、そうじゃないのか、変わってくる。休んでる暇はないし、すぐに体を動かしたいな、と。宿題はたくさんあるので。質の高いオフシーズンにしたいと思います」
悔しさをばねにするオフは来季と因果の糸で結ばれる。
(木崎英夫 / Hideo Kizaki)